性被害など“芸能人の権利守る法整備が必要”タレントらが会見

芸能界での性被害やハラスメントなどが問題となっているとして、タレントや弁護士、それに被害を告発した当事者が9日会見し、芸能人らの権利を守る法律の整備が必要だと訴えました。

9日、都内で会見したのは、現役のタレントや芸能界の労働問題に詳しい弁護士ら4人です。

まず、相談を受けてきた弁護士が、芸能人は所属事務所やテレビ局など組織や企業との関係のなかで弱い立場に置かれがちで、現在の法律ではハラスメントや過重労働などから十分守られていないと指摘し、芸能関係者を対象とした法律の制定が必要だと訴えました。

その上で会見では、芸能人の権利を守るための法整備を求める署名活動を進めるとともに、芸能界での被害の実態調査のためオンラインアンケートを9日から始めたことを明らかにしました。

ジャニー喜多川氏からの性被害を訴えてきた元タレントの二本樹顕理さんは「SNSでは、芸能界はそういう世界だという中傷もあったが、性被害を前提に芸能界を目指す人などいない。安心して労働できる環境であってほしい」と話しました。

また、署名活動の発起人でお笑いタレントのたかまつななさんは「過去に私も体を触られる被害に遭い、先輩芸人の性被害も見たが、声を上げられず後悔している。芸能界には、声を上げると干されるといった特殊な権力構造があり、被害を繰り返さないルールづくりにつなげていきたい」と話していました。