ラトビア外相 “ロシア止めなければ世界は大きな問題抱える”

日本を訪れているラトビアのカリンシュ外相が8日、NHKの単独インタビューに応じ、今月で2年となるロシアによるウクライナ侵攻について「ロシアを止めなければ世界はばく大な費用がかかる大きな問題を抱えることになる」と訴え、欧米の支援疲れが指摘される中、危機感を示し、結束を呼びかけました。

ロシアと国境を接するバルト三国の1つ、ラトビアのカリンシュ外相は6日から4日間の日程で来日し、8日に都内でNHKのインタビューに応じました。

この中でカリンシュ外相は、ラトビアはウクライナに対し、兵器の供与を含む支援を一貫して続けていて軍事侵攻以降の支援額はGDP=国内総生産のおよそ1%にもなると強調しました。

ラトビアは旧ソビエトに併合され、50年にわたって一部とされてきた歴史からロシアの動向を強く警戒してきました。

カリンシュ外相は「ロシアはウクライナを滅ぼそうとしているが、それはロシアと国境を接するラトビアだったかもしれない。ラトビアでは、ウクライナの人々が私たちの代わりにロシアと戦ってくれていると確信している」と述べました。

そして「ロシアを止めなければ、世界はばく大な費用がかかる大きな問題を抱えることになる」と危機感を示し、ウクライナの最大の支援国となってきたアメリカで予算が枯渇するなど欧米の支援疲れが指摘される中、支援の継続とともに結束を呼びかけました。

2月、東京ではウクライナの経済復興の会議が開催されます。

カリンシュ外相は「ウクライナの人々はルールに基づいた秩序のために戦っていて、その支援は直接的・間接的に日本の利益にもなるだろう」と述べ、日本の支援の重要性を強調するとともに、連携を進めていく考えを示しました。