花粉シーズン到来 ことしの飛散量は? 対策は?

2月に入り、「鼻がムズムズ、目がかゆい」という声も聞こえてきました。

スギやヒノキの花粉が本格的に飛び始める前に、どのように対策をすればよいのか取材しました。

今年は例年並みかやや多い地域がほとんど

日本気象協会が先月18日に発表した、スギとヒノキの花粉がどのくらい飛散するかの予測です。

例年に比べると、
▽四国や関東甲信は100%と例年並み
▽九州や中国、近畿、東海、北陸、東北は120~140%とやや多い
▽北海道は200%以上で非常に多い予想となっています。

また、去年の春と比べると、
▽四国や中国、北陸、関東甲信は50~60%と少ない
▽九州や近畿は70%とやや少ない
▽東海は90%と昨年並みの見込み
▽東北は150%と多いですが、地域によって差が大きく、東北南部は少なく、北部は非常に多い
▽北海道は600%以上で非常に多い見込みです。

協会によりますと、花粉は前の年の夏の時期につくられるということで、去年の夏に猛暑が続き、気温が高い日が多くなったことなどから、九州から東北のほとんど地域で花粉の量が例年並みかやや多い予想となったということです。

飛散のピークは2月下旬から

花粉の飛散がピークを迎える時期については、
スギ花粉は
▽福岡や高松、東京は2月下旬から
▽広島や大阪、名古屋、金沢、仙台は3月上旬から、
ヒノキ花粉は3月下旬から4月上旬のところが多く、仙台はヒノキ花粉の飛散量は少なく、はっきりとしたピークは現れない見込みです。

薬を買い求める人たちも

大阪市内のドラッグストアでは、花粉症対策の特設コーナーを年明け早々から設置していて、目薬や鼻を洗浄する液など、182種類の商品が置かれています。

店によると、先月中旬から購入する客が増えているということで、この日も薬を買い求める客が次々と訪れていました。

「去年までそんなことなかったんですけど、花粉症って急になるって言うじゃないですか。別に熱もないし、鼻がめちゃめちゃムズムズするようになりました」

花粉症だというこちらの男性は、切実な事情があるそうで…。

「ちょっと目がかゆくなってきてるかな。お正月入ったぐらいから事前に薬を飲むようにしています。息子が受験なもので、くしゃみとかして迷惑かけられないので事前にケアしています。本当に嫌ですよ。花粉症のない人になりたいです」

花粉症対策3つのポイント

大阪府内のクリニックでは、例年より2週間ほど早い先月中旬から花粉症の症状を訴えて受診する患者が増え始めています。

今月に入り、1日あたり10人ほどが受診しているということで、7日も症状を訴える人が訪れていました。

クリニックの奥野吉昭 医師はこれからできる花粉症対策として3つのポイントをあげています。

1つ目はマスクの着用を徹底すること。

2つ目は花粉を家の中に入れないこと。
帰宅した際にはできるだけ服についている花粉を払って落としたり、洗濯物を外に干さないことなどが大切だとしています。

3つ目は症状がひどくなる前に医療機関に行き、治療をしてほしいということです。

奥野吉昭 医師
「今月の末から来月にかけて花粉の飛散量が増えるのとともに症状が出る人は確実に増えていくと思います。症状が風邪と似ているので、違和感を感じたら早めに受診して症状を抑える薬などで治療することが大切です」