米議会上院 国務副長官にキャンベル氏承認 中国への対抗重視か

アメリカの議会上院は6日、ホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議のキャンベル・インド太平洋調整官を国務副長官とすることを承認し、正式に就任することが決まりました。バイデン政権としては最大の競合国と位置づける中国への対抗を、引き続き重視していくものとみられます。

キャンベル氏は知日派として知られ、バイデン政権発足とともに新たに設けられた「インド太平洋調整官」に就任後は、外交政策の柱となるインド太平洋戦略の策定を取りしきりました。

そして、日本、インド、オーストラリアとの4か国の枠組み「クアッド」の連携強化やイギリス、オーストラリアとの3か国による安全保障の枠組み、「AUKUS」の立ち上げに取り組みました。

承認前の去年12月、キャンベル氏はNHKなどの取材に対し「今後もインド太平洋地域、特に日本との協力関係において密に関わっていくことを強調したい」と述べ、インド太平洋政策を重視する考えを示していました。

バイデン政権は、ロシアによるウクライナ侵攻に加え、中東ではイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突への対応を続けている中、今回、外交当局ナンバーツーにキャンベル氏が就任することで、最大の競合国と位置づける中国への対抗を引き続き重視していくものとみられます。