“ハマス内部 一時的戦闘休止と恒久的停戦で意見割れる”米紙

ガザ地区での戦闘休止と人質解放をめぐる交渉について、アメリカの有力紙は、イスラム組織ハマスの内部で、一時的な戦闘休止を受け入れる考えを示す勢力と、恒久的な停戦を求めるべきだとする勢力の間で意見が割れていると伝えました。

イスラエル軍はガザ地区南部のハンユニスなどで軍事作戦を続けていて、地区の保健当局は3日、これまでに2万7238人が死亡したと明らかにしました。

こうした中、ガザ地区での戦闘休止と人質解放をめぐって、カタールなどの仲介で行われているイスラエルとハマスの交渉について、アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルは2日、交渉に詳しい関係者の話として、ハマスの内部で現時点の提案への対応をめぐり意見が割れていると伝えました。

それによりますと、提案には人質の解放と引き換えに6週間の戦闘休止が盛り込まれていて、ハマスのガザ地区トップのシンワル指導者らは軍事力を立て直す時間が稼げるなどとして受け入れる考えを示す一方、ハニーヤ最高幹部らは恒久的な停戦を求めるべきだと主張しているということです。

ハニーヤ最高幹部は2日の声明で、戦闘の完全な終結やガザ地区からのイスラエル軍の撤退などを目指す考えを強調していました。

交渉にはアメリカも関与していて、ブリンケン国務長官が4日から8日までの日程でイスラエルや仲介役のカタールなどを訪れる予定で、合意に向けた外交の動きも注目されます。