養護学校の男性 元教諭から暴行訴え 市に賠償命令 名古屋地裁

名古屋市の養護学校に通っていた障害のある男性が、元教諭から暴行を受けていたのに学校側が適切な対応を取らなかったと訴えた裁判で、名古屋地方裁判所は日常的な暴行を認めたうえで、「対応は遅きに失した」として名古屋市に165万円の損害賠償を命じました。

知的障害と自閉症がある24歳の男性は、2018年の卒業まで4年間、在籍していた旧名古屋市立天白養護学校、現在の市立天白特別支援学校で、男性の元教諭から蹴られるなど日常的に暴行を受けていたのに学校側が適切な対応を取らなかったとして、名古屋市と元教諭に対し、550万円の損害賠償を求めていました。

これまでの裁判で名古屋市は、一部の暴行を認める一方、「適切に対応した」と主張し、元教諭は「日常的な暴行はなかった」と主張していました。

30日の判決で、名古屋地方裁判所の西村修裁判長は、元教諭による日常的な暴行や暴言があったことを認めました。

そのうえで「校長は元教諭の日常的な暴行や暴言について把握し、指導・注意をしていたが、なかなか浸透しなかった。市の教育委員会に報告すべきで対応は遅きに失した」などとして、名古屋市に対し165万円の損害賠償を命じました。

一方、元教諭については、公務員個人の賠償責任は認められないとして訴えを退けました。

この問題をめぐって、元教諭は当時、高等部3年生だった原告の男性を蹴ったなどとして暴行の罪に問われ、罰金刑を受けています。