ミャンマー ASEAN外相会議に参加へ 実権握る軍が譲歩した形

ASEAN=東南アジア諸国連合の外相会議が29日、ラオスで開かれ、ミャンマーで実権を握る軍の代表として外務省の高官が参加する見通しです。これまでASEANと対立し、主要な会議に参加してこなかった軍が譲歩した形で、ミャンマー情勢をめぐる議論に進展があるか、注目されます。

ASEANの外相会議は議長国ラオスの北部、ルアンプラバンで29日、開かれます。

夕食会で各国外相らと記念撮影するミャンマー高官(左から2人目)

外相会議に先だって、28日夜に行われた夕食会には、ミャンマー軍が派遣した外務省の高官が出席し、各国の外相らと話す様子がみられました。

高官は、29日の外相会議にも参加する見通しです。

ASEANは、3年前(2021年)の首脳会議をきっかけに、クーデター以降、ミャンマーで実権を握る軍に対し、主要な会議の出席者は官僚など非政治的な代表者に限るとしてきました。

これにミャンマー軍は反発し、会議への参加を見送ってきましたが、今回、ASEANに譲歩した形です。

ミャンマーでは去年10月、東部で少数民族の武装勢力が軍に対して一斉攻撃を行い、軍の統制が乱れているという指摘も出ています。

今回、ミャンマー軍がASEANに譲歩したのは、こうした状況が背景にあるという見方もあり、会議でミャンマー情勢をめぐる議論に進展があるか、注目されます。