輪島市長 断水解消など生活再建優先に取り組む考え 日曜討論

能登半島地震の発生から1か月となるのを前に、石川県輪島市の坂口茂市長がNHKの「日曜討論」に出演し、市内のほぼ全域で続いている断水を2月から3月にかけて解消させるとともに、仮設住宅の建設など、生活再建に優先的に取り組む考えを示しました。

「日曜討論」に中継で出演した輪島市の坂口市長は、現状について、「避難者がおよそ3200人と、ピーク時の4分の1に減ってきている。ただ、幹線道路で片側通行が続き、それが理由で渋滞し支援に支障をきたしている」と述べました。

そのうえで、被災者の生活再建について、「まずは水と住まいだ。現在も、ほぼ断水状況であり、2月末から3月末にかけて、なんとか水を通したい。2次避難の人が地元に戻りたいという思いもあり、3月までに応急仮設住宅の建設を県の力を借りながら進めたい」と述べました。

また、農林水産業や伝統産業である「輪島塗」など、なりわいの再建については、「復旧に相当の困難を要する。輪島塗では、およそ400軒の店や工房などの8割が半壊以上の被害を受けている。漁港も機能を失っていて、基盤を早急に再建しないといけない」と指摘しました。

そして、中長期的な人的支援や資機材の確保、それに過去の前例にとらわれない財政支援の必要性を訴えました。