プーチン大統領 第2次大戦の激戦地でウクライナ侵攻継続を強調

ロシアのプーチン大統領は、第2次世界大戦でナチス・ドイツとの激戦地となったサンクトペテルブルクの近郊を訪れ、一方的にウクライナをナチズムに重ねて進めてきた軍事侵攻を継続する姿勢を改めて強調しました。

かつてレニングラードと呼ばれたロシア第2の都市サンクトペテルブルクは、第2次世界大戦中、ナチス・ドイツにおよそ900日間包囲され、数十万人の犠牲が出た激戦地で、ソビエト軍が一帯を解放したとされる日から80年となった27日、各地で記念行事が行われました。

プーチン大統領は戦没者の墓地に花を供えたあと、新たに設けられた慰霊碑を訪れあいさつしました。

この中でプーチン大統領は、ソビエト軍の功績をたたえるとともにウクライナに触れ「われわれは、ナチズムを食い止め、完全に根絶するためあらゆることをする」と述べ、一方的にウクライナをナチズムに重ねて進めてきた軍事侵攻を継続する姿勢を改めて強調しました。

一連の日程の途中からはロシアと同盟関係にあるベラルーシのルカシェンコ大統領も合流し、あいさつの中で、両国が共有する大戦の歴史に触れるなど、ロシアと連携していく姿勢を印象づけました。

プーチン政権は、第2次世界大戦でソビエトが多くの犠牲を出しながらも勝利したことを強調し、各地で記念行事を大々的に行っていて、国民の愛国心に訴えながら軍事侵攻を継続する姿勢に理解を求めるねらいがあるとみられます。