石川 志賀町で大地震引き起こした活断層とは異なる断層確認

能登半島地震で震度7の揺れを観測した石川県志賀町で、大地震を引き起こした活断層とは異なる断層が確認されました。
2つの断層はほぼ同時にずれ動いたとみられ、調査した専門家は「見つかった断層はおよそ20キロ離れているが、大地震に付随して活動したとみられ、今後の防災を考えるうえで非常に重要な発見だ」と指摘しています。

名古屋大学の鈴木康弘教授らの研究グループは、能登半島地震で震度7を観測した志賀町の北部で地面の状況を調査しました。

それによりますと地面は
▽南東側が50センチ程度たわみながら隆起し
▽10センチから50センチ程度左側へずれている地点が5か所見つかりました。

隆起した範囲は富来川南岸断層に沿ってほぼ直線状に並んでいることなどから、地震によってずれ動いた断層が地表に表れたとみられるということです。

最大震度7の揺れを引き起こした地震は、能登半島北部の沿岸に伸びる活断層が広範囲にわたってずれ動いたとみられていますが、鈴木教授は南へおよそ20キロ離れた断層が大地震とほぼ同時にずれ動いた「大変珍しい現象だ」としています。

また、確認された断層は長さが3キロ以上あり、さらに河口付近が隆起していることから、断層が沖合へと続いている可能性があるということです。

鈴木教授は「見つかった断層は大地震に付随して活動したとみられ、今後の防災を考える上で非常に重要な発見だ」と指摘しています。