能登半島地震の津波 最大波が時間たってから来た地域も 専門家

能登半島地震で発生した津波について、石川県内などで現地調査を行った専門家らによる報告会が金沢市で開かれました。

「土木学会」などが行った27日の報告会では、能登半島地震で発生した津波について、石川県、富山県、新潟県の3県で、およそ60人の専門家が行った現地調査の結果が報告されました。

この中では、
▽珠洲市で、津波が複数回にわたって押し寄せたとみられる痕跡が見つかったことや
▽能登町では、海からだけでなく、川をさかのぼった津波があふれたとみられる場所があったと報告されました。

また、能登半島の西側では、
▽志賀町の漁港で、津波による浸水が確認された一方で、
▽より震源域に近い輪島港では、明確な津波の痕跡は確認されず、
地震による地盤の隆起が影響していると指摘されました。

報告を行った専門家のひとりで、北陸先端科学技術大学院大学の郷右近英臣准教授は「報告会では、最大の波が第一波ではなく、時間がたってから来た地域もあったことなど、防災上、重要なこともわかってきました。まだ調査ができていない地域もあるので、今後もより詳細に調査していきたい」と話していました。