軍用機墜落でロシア外相 “安保理に緊急会合要請” 双方が非難

ロシア国防省がウクライナと国境を接する西部の州で、ロシア軍の軍用機がウクライナ側に撃墜されたと発表したことについて、ロシアのラブロフ外相は、国連安全保障理事会の議長国に対し、対応を協議する緊急会合の開催を要請したと明らかにしました。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は真相究明に向け国際的な調査が行われるべきだと主張しています。

ロシア国防省は24日、ウクライナ側との捕虜交換のためにモスクワ近郊の空軍基地を出発したロシア軍の軍用機が、ウクライナと国境を接する西部のベルゴロド州で墜落したと発表しました。

軍用機には、捕虜となっていたウクライナ軍の兵士65人と、ロシア軍の乗員など9人の合わせて74人が乗っていて全員が死亡したとしています。

ロシア国防省は、ウクライナ軍がベルゴロド州に隣接するウクライナ側の州から発射した2発のミサイルによって撃墜されたとしています。

これについて、ニューヨークの国連本部を訪問していたロシアのラブロフ外相は24日、記者団に対し「ウクライナによってテロ攻撃が行われた」と非難しました。

そのうえで国連安全保障理事会の議長国に対し、対応を協議する緊急会合の開催を要請したと明らかにしました。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、公開した動画で、「ロシアが、ウクライナ人の捕虜の命や、家族の感情、そして、われわれの社会をもてあそんでいることは明らかだ」と述べ、ロシア側を非難しました。

また、ウクライナ保安庁があらゆる状況を調査しているとしたうえで「わが国は国際的な調査を要請する」と主張しました。