フーシ派“米船籍の貨物船にミサイル攻撃行った”報復だと主張

ガザ地区のイスラム組織ハマスとの連帯を掲げるイエメンの反政府勢力フーシ派は22日、アデン湾を航行していたアメリカ船籍の貨物船に対して巡航ミサイルで攻撃を行ったと発表し、アメリカ軍などによる攻撃への報復だとしています。

イエメンの首都サヌアを含む北部を掌握する反政府勢力フーシ派の報道官は22日、SNSに「われわれは、アデン湾でアメリカの軍事貨物船オーシャン・ジャズに対し、複数の巡航ミサイルで攻撃を行った」と投稿しました。

船の位置情報を公開している「マリントラフィック」によりますと、貨物船はアメリカ船籍だということです。

また、フーシ派の報道官は「アメリカ軍やイギリス軍が行った攻撃に対する報復を続ける」として、ガザ地区で軍事作戦を続けるイスラエルへの攻撃に加え、アメリカなどの船舶も攻撃の対象にすると主張しました。

米海軍「明らかな虚偽だ」

一方、アメリカ海軍は、フーシ派の発表について「明らかな虚偽だ。オーシャン・ジャズとはその安全な航海のあいだ、常に連絡を取りあっていた」とSNSに投稿しました。

今月に入ってアメリカ軍はフーシ派の拠点への攻撃に乗り出していますが、フーシ派は報復としてアメリカの船舶も標的にしていて、地域の緊張がさらに高まることが懸念されます。