米 フーシ派をテロ組織に指定 発表後“貨物船が攻撃受ける”

アメリカ政府は、イエメンの反政府勢力フーシ派が紅海を航行する船舶への攻撃を繰り返しているとして、フーシ派をテロ組織に指定すると発表しました。ただ、指定の発表後も紅海周辺では船舶への攻撃が続いており、地域の緊張が高まっています。

イエメンの反政府勢力フーシ派は、イスラム組織ハマスとの連帯を掲げて紅海を航行する船舶への攻撃を繰り返していて、アメリカ政府は17日、フーシ派をテロ組織に指定すると発表しました。

これによりアメリカ政府は、フーシ派のメンバーやその支援組織に対し、資産凍結などの制裁を科すことができるようになります。

ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は、記者会見で「フーシ派による攻撃はテロの明確な例であり、国際法に違反し、罪のない人々や国際的な商取引に対する脅威だ。攻撃をやめなければ、われわれはさらなる行動をとることをためらわない」と強くけん制しました。

一方、アメリカ中央軍は、紅海と海峡を通じてつながるイエメン沖のアデン湾でアメリカの貨物船がフーシ派の支配地域から発射された無人機による攻撃を受けたと発表しました。

攻撃があったのは、アメリカ政府がフーシ派をテロ組織に指定すると発表したおよそ2時間後で、けが人はいなかったものの、船が損傷したということです。

アメリカは、フーシ派をテロ組織に指定すると発表する前にも、フーシ派の複数の拠点を空爆するなど、軍事的圧力を強めていますが、船舶への攻撃は続いており、地域の緊張が高まっています。