米国防長官の入院 大統領に数日間伝えず “対応に問題あった”

アメリカのオースティン国防長官が合併症の影響で、今月1日から入院していたことがバイデン大統領に数日間にわたって伝えられていなかったとアメリカのメディアが伝えました。
オースティン長官は声明を出し、対応に問題があったという認識を示しました。

アメリカ国防総省のライダー報道官は5日、オースティン国防長官が「医療処置のあとの合併症の影響」で1日夜から首都ワシントン近郊にある軍の病院に入院していることを公表しました。

NBCテレビは、オースティン長官は4日間、ICU=集中治療室に入っていたと伝えたほか、アメリカの政治専門サイト「ポリティコ」は6日、長官の入院がバイデン大統領とその側近に3日間にわたって国防総省から伝えられていなかったと報じました。

ライダー報道官は「必要であれば、いつでも国防副長官が職務を代行する用意はあった」としていますが、アメリカメディアや野党・共和党の議員の一部からは、中東地域などで軍事衝突が続く中、危機管理のあり方に問題があったなどと批判の声があがっています。

オースティン長官は6日、声明を出し「一般の人たちが適切に知ることができるよう、もっとやりようがあったと認識している。公表をめぐる決定のすべての責任は私にある」として、情報開示のあり方を含めて対応に問題があったという認識を示しました。

そのうえで「回復をとてもうれしく思う」として、公務に復帰する意向を示しました。