輪島市で土砂が川ふさぐ“河道閉塞”複数箇所で 災害に注意を

今回の能登半島地震で、能登半島の上空から撮影した写真を専門家が分析したところ、崩れた斜面の土砂が川をふさぐ河道閉塞が複数の箇所で起きていることがわかりました。専門家は土砂災害が起きやすくなっているとして注意を呼びかけています。

土砂災害に詳しい京都大学防災研究所の松四雄騎教授は国土地理院が能登半島を上空から撮影した画像を分析しました。

その結果、輪島市町野町を流れる町野川の支流の10か所で、崩れた斜面の土砂が川をふさぐ河道閉塞が起きていることがわかりました。

川をふさいでいる土砂の量は比較的少ないものの、上流ではほかにも多くの場所で斜面が崩れているため、長期的には雨や融雪の影響で土石流を引き起こすおそれもあるとしています。

河道閉塞はほかの地域でも起きているとみられ、松四教授は「ふだんより川の水が少なくなっていたら、河道閉塞のおそれがあり特に注意が必要だ。川の近くに住む人は建物の2階で休んだり、異変を感じたときの避難先を確認したりするなど対策を検討してほしい」と話しています。

また、これまでの地震で斜面が崩れやすくなっているとして、復旧作業などの際には土砂災害にも十分注意するよう呼びかけています。