秋田 男鹿 無病息災を願う伝統行事「男鹿のナマハゲ」

大みそかの夜、秋田県男鹿市の各地では、鬼のような面をかぶった男性が地域の家々をまわって無病息災を願う伝統行事「男鹿のナマハゲ」が行われています。

「男鹿のナマハゲ」はユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

今夜は市内各地で行われていて、船川港地区では19歳から81歳までの担い手18人が6体のナマハゲにふんし、地域の家々を回りました。

この地区ではことし、新型コロナウイルスの5類移行をうけて4年ぶりに家の中まで上がったりもてなしの酒や料理を味わったりと、感染拡大前と同じ形式で行われました。

子どものいる家でナマハゲが「悪さをしていないか」などと大きな声で呼びかけると、怖さのあまり泣きだす子どももいました。

そして、ナマハゲが用意された酒を味わったあと「しっかり勉強するんだぞ」などと子どもに声をかけながら家をあとにしていました。

5歳の女の子は「ナマハゲが近づいてきて怖かったけれど、『お父さんとお母さんの言うことを聞きます』と伝えました。来年からは小学校に通うので勉強を頑張りたいです」と話していました。

緑ヶ丘町内会なまはげ保存会の佐々木善廣会長は「コロナの影響で家の中で待つ人のもとへ行けないなど大変な思いをしていたので、きょうはすっきりしました。子どもたちには立派に育ち、時代の担い手になってほしい」と話していました。