イスラエル国防相 ガザ地区での軍事作戦 成果強調も犠牲者増加

イスラエルのガラント国防相はガザ地区での軍事作戦について、「われわれの成果は見事なもので、目標達成も遠くない」と述べ、イスラム組織ハマスの壊滅に向けた作戦の成果を強調しました。一方、この1週間のガザ地区での死者は保健当局のまとめで1000人を超えていて、犠牲者の増加に歯止めがかからない状態が続いています。

イスラエル国防省は29日、ガラント国防相が北部ハイファの空軍基地を訪れた際の映像を公開しました。

この中で、ガラント国防相は「われわれはガザ地区で集中的に作戦を展開していて、これは目標が達成されるまで続く。われわれの成果は見事なもので、目標達成も遠くない」と述べ、ハマスの壊滅に向けて、着実に作戦を実行していると強調しました。

また、イスラエル軍は29日、SNSへの投稿で、ハマスのガザ地区トップを務めるヤヒヤ・シンワル指導者の潜伏先の1つだとする地下の拠点を北部のガザ市近郊の地下で見つけたと発表しました。

この拠点は、深さおよそ20メートル、長さ218メートルある、長く枝分かれしたトンネルの途中にあり、トンネルには電気設備のほか、換気や下水の施設、さらには礼拝所や休憩室なども見つかったとしています。

一方、イスラエル軍が軍事作戦を拡大させている南部や中部では、連日、住宅などへの空爆が行われ、犠牲者が増え続けています。

現地の保健当局は29日、過去24時間に187人が死亡し、これまでの死者は2万1507人に上ったと明らかにしました。

ガザ地区での死者はこの1週間で1000人を超えていて、状況は悪化の一途をたどっています。