イスラエル ガザ地区南部の病院付近砲撃 10人死亡

イスラエル軍は地上侵攻を拡大したガザ地区の中部に加え、南部でも攻勢を強め、28日、大勢の避難民が身を寄せる病院付近が砲撃にさらされて10人が死亡し、犠牲者の数がこれまでに2万1300人を超えるなど、状況は悪化の一途をたどっています。

イスラエル軍は地上侵攻を拡大させたガザ地区の中部に加えて、南部でも攻勢を強めていて、パレスチナ赤新月社は28日、ハンユニスにある病院付近が砲撃され、10人が死亡したほか、少なくとも21人がけがをしたとしています。

1万4000人もの避難民が身を寄せていたこの病院の付近では、前の日にもイスラエル軍による砲撃で31人が死亡したということで、パレスチナ赤新月社はイスラエルを厳しく非難するとともに、国際社会に対して緊急に行動を起こすよう求める声明を発表しました。

ガザ地区の保健当局によりますと、犠牲者の数はこれまでに2万1320人になったということで、状況は悪化の一途をたどっています。

一方、イスラエルの一部メディアは27日、イスラエルがアメリカとともに人質解放に向けて新たな提案をハマス側に行ったと伝えました。

それによりますと、一時的な停戦と人質の解放に加え、イスラエル軍がガザ地区の人口密集地域から撤退することなどを提案したとしていますが、ハマス側はこの提案を拒否していると伝えていて、水面下での激しい駆け引きが続いているものとみられます。