イスラエル軍 ヒズボラとの戦闘など多方面に対応し続ける考え

ガザ地区への地上侵攻を続けるイスラエル軍は、激しい空爆も行いイスラム組織ハマスへの攻勢を強めています。一方、イスラエル軍は、イスラエル北部でもレバノンのシーア派組織ヒズボラとの戦闘を行うなどしていますが、国防相は多方面に対応し続ける考えを強調しました。

イスラエル軍は26日、ガザ地区全体で前日からの1日でハマスの部隊や拠点など100以上の標的に空爆を行い、地区の北部でも多数のハマスの戦闘員を殺害したとしています。

これに対して、ハマスもガザ地区の中部や北部でイスラエル軍の部隊を攻撃したとする動画を公開し徹底抗戦の構えを崩していません。

ガザ地区の保健当局は26日過去24時間に241人が死亡し、これまでの死者は2万915人にのぼったとしています。

一方、イスラエル軍は、イスラエル北部でもレバノンのシーア派組織ヒズボラとの戦闘を続けていて、26日にはヒズボラからの攻撃があり、国境沿いの村で兵士9人が負傷したと発表しました。

これに対してイスラエル軍もレバノンにあるヒズボラの拠点を空爆するなどイスラエル北部でも緊張状態が続いています。

さらにイエメンの反政府勢力フーシ派がイスラエルに関係するとして紅海を航行する船舶への攻撃などを続けていて、イスラエルは多方面での対応を余儀なくされています。

こうしたなかイスラエルのガラント国防相は26日、議会の外交・防衛委員会で「イスラエルは多方面で戦争を続けていて、われわれに対して敵対行為をする者は標的になり得るだろう。強い者が生き残る戦いだ」と述べ、多方面に対応し続ける考えを強調しました。

イスラエル軍 ハレビ参謀総長「戦争は何か月も続く」

イスラエル軍のトップのハレビ参謀総長は26日、声明を発表し「この戦争の目的を達成するのは簡単ではない。戦いは複雑な地域で起こっている。戦争は何か月も続くだろう。われわれは戦果を維持するために、さまざまな方法で作戦を展開する」と述べ、戦闘の長期化も辞さない構えを示しました。

その上で「テロ組織の根本的な解体のためには、魔法のような解決策や近道はなく、断固とした粘り強い戦いしかない。1週間かかろうが数か月かかろうが、われわれはハマス指導部にも到達する」と述べ、イスラム組織ハマスの壊滅に向け戦闘を継続する考えを改めて強調しました。