イスラエル首相 戦闘継続を重ねて主張 米大統領と電話会談で

イスラエルのネタニヤフ首相は23日、アメリカのバイデン大統領と電話で会談し、ガザ地区での戦闘の継続を重ねて主張しました。バイデン大統領は、民間人の保護を強調する一方、停戦には否定的な姿勢を改めて示しました。

イスラエル軍は、ハマスの指導部が潜伏しているとみているガザ地区南部への攻勢を強めていて、イスラエル軍のハガリ報道官は23日の会見で、軍トップのハレビ参謀総長が南部のハンユニスを視察したと明らかにしました。

ハガリ報道官は「特に地下での拠点を突き止めるため部隊を大幅に増強している」と述べ、幹部の潜伏先とみている地下トンネルなどでの作戦を強化していると主張しました。

一方、ハマスの軍事部門カッサム旅団はイスラエル軍の空爆で人質5人が死亡したとみられるとする声明を出し、このうち3人については、カッサム旅団が動画で公開していた70代から80代の男性だとしています。

こうしたなか、イスラエルのネタニヤフ首相は23日、アメリカのバイデン大統領と電話で会談しました。

イスラエル首相府によりますと、ネタニヤフ首相は国連安全保障理事会でのアメリカの立場に謝意を示したうえでハマス掃討の目標が達成されるまで戦闘を継続すると主張したとしています。

一方、ホワイトハウスの発表によりますと、両首脳は、より小規模な攻撃への移行などについて協議し、バイデン大統領は、人道支援に関わる人々を含む民間人の保護が差し迫って必要だと強調したということです。

ただ、会談のあとバイデン大統領は、ホワイトハウスで記者団からネタニヤフ首相に停戦を求めたのかと問われたのに対し「停戦は求めなかった」と述べ、停戦には否定的な姿勢を改めて示しました。