【大雪被害】トレーラー ガードレール突き破り川に落下 福岡県

真冬並みの寒気と冬型の気圧配置の影響で日本海側を中心に雪が強まっています。石川県では急激に雪の降る量が増え、昼前に「顕著な大雪に関する情報」が発表されました。

【事故】

警察によりますと、22日午前7時前、福岡県香春町採銅所の国道322号線の旧道で、長さおよそ18メートルのトレーラーが、ガードレールを突き破りました。

運転していた56歳の男性にけがはありませんでしたが、運転席部分が道路脇を流れる川に落ち、車体は道路の上下線を塞ぐように止まりました。

警察によりますと、当時、現場付近では雪の影響で路面がうっすらと雪に覆われているところもあったということで、運転手は、警察に対し「後輪部分が滑った」と話しているということです。

警察は、路面の凍結や積雪の影響でスリップした可能性があるとみて、当時の状況や事故のいきさつを調ベています。

青森市 軽乗用車とトラックが正面衝突 2人重軽傷

22日午後、青森市の国道で軽乗用車とトラックが正面衝突し、運転していた2人が重軽傷を負いました。

警察は、軽乗用車がスリップして対向車線にはみ出した可能性があるとみて、事故の詳しい原因を調べています。

22日午後2時ごろ、青森市奥内の国道280号で青森市方面に向かっていた軽乗用車と対向車線を走っていたトラックが正面衝突しました。

警察によりますと、この事故で軽乗用車を運転していた青森市の40代の男性が鼻や胸の骨などを折る大けがをして病院に搬送されたほか、トラックを運転していた青森県弘前市の50代の男性も軽いけがをしたということです。

現場は片側一車線の直線道路で、事故当時、路面は凍っていたうえ、強風で積もった雪が舞って視界も悪かったということです。

警察は、現場の状況などから軽乗用車がスリップして対向車線にはみ出して衝突した可能性があるとみて事故の原因を調べています。

この事故の影響で、国道280号は、現場を中心に上下線でおよそ5キロにわたって、およそ3時間、通行止めとなりました。

新潟市 高速バスと軽自動車が衝突 雪でスリップか

警察によりますと、22日午前6時20分ごろ、新潟市西区の県道で軽自動車が対向車線を走っていた高速バスと正面衝突しました。

この事故で軽自動車の50代の運転手が両足に軽いけがをしました。

バスには運転手と乗客の合わせて9人が乗っていましたが、けがはないということです。

警察によりますと、現場は片側1車線の直線道路で、路面には雪がシャーベット状に積もっていたということです。

警察は、現場の状況などから軽自動車が雪でスリップして対向車線にはみだしたものと見て、詳しい状況を調べています。

福岡 飯塚市 軽トラックなど4台絡む事故

警察によりますと、22日午前5時半ごろ、福岡県飯塚市の八木山バイパスの下り線で、軽トラックが道路左側の壁に衝突して止まったため後ろの車が急停止したところ、さらに後続の車両2台が次々と追突しました。

この事故によるけが人はいないということです。気象台によりますと、飯塚市では午前5時に7センチの積雪を観測していました。

警察は、雪や路面の凍結の影響でスリップした可能性もあるとみて、詳しく調べています。

現場は、九郎原トンネルの飯塚市側の出口から1キロほどの場所で、事故の影響で八木山バイパスの下り線は、一部の区間がおよそ3時間にわたって通行止めとなりました。

福岡 筑紫野市 トラック横転し3台衝突 2人けが

警察によりますと、22日午前4時前、福岡県筑紫野市原田の県道で、路面凍結の影響でトラックがスリップして横転し、別のトラック1台と乗用車2台のあわせて3台がぶつかりました。

この事故で、横転したトラックにぶつかった車に乗っていた2人が軽いけがをしたということです。

佐賀 武雄市 長崎道でスリップ事故相次ぐ

22日朝、佐賀県武雄市の長崎自動車道で路面凍結によるとみられるスリップ事故が3件相次ぎ、上下線の一部の区間でおよそ6時間にわたって通行止めとなりました。

警察によりますと、22日午前7時前、武雄市橘町の長崎自動車道の下り線で乗用車1台がスリップし、道路脇のガードロープに接触する事故が起きました。

付近では、このあと30分ほどの間に上り線でも軽トラックや小型トラックがスリップする事故がありました。

いずれも単独の事故で、今のところけが人はいないということです。

警察によりますと、現場は高架になっているところで、警察は、路面凍結によるスリップ事故とみて詳しい状況を調べています。

この事故で、長崎自動車道は佐賀県内の武雄北方インターチェンジと嬉野インターチェンジの間の上下線でおよそ6時間にわたって通行止めとなりました。

佐賀県 積雪など原因の事故 58件 3人けが(午前8時半現在)

佐賀県内では、積雪や路面の凍結などが原因とみられる事故が22日午前8時半現在で58件起き、3人がけがをしました。

佐賀県警察本部のまとめによりますと、22日午前8時半までの24時間に積雪や路面の凍結などが原因とみられる人身事故が2件、物損事故が56件、あわせて58件起きて、3人がけがをしました。

このうち、21日午後10時前、唐津市厳木町では、軽乗用車と軽トラックが正面衝突し、軽トラックを運転していた60代の男性が手首の骨を折るけがをしました。

警察によりますと、現場は片側1車線の道路で軽乗用車がセンターラインをはみだしたとみられ、運転していた20代の男性は「スリップした」と話しているということです。

また、江北町では22日午前8時すぎ、車3台による玉突き事故で2人が軽いけがをしたということです。

当時、雪が降っていたということで、警察は雪の影響による事故とみて調べています。

石川県 車のスリップ事故 62件 6人軽いけが

警察によりますと、石川県内では22日午前9時までの24時間に雪や路面の凍結による車のスリップ事故が62件あり、これらの事故で6人が軽いけがをしたということです。

【停電】

石川県 輪島市など約2000戸停電 (23日午前5時)

北陸電力によりますと、石川県では21日から大雪や強風による影響で、停電が続いています。

23日午前5時時点で能登地方の山間部を中心におよそ2000戸が停電していて、内訳は輪島市でおよそ1100戸、能登町でおよそ380戸、穴水町でおよそ220戸、珠洲市でおよそ220戸、小松市でおよそ80戸、志賀町でおよそ20戸、となっています。

北陸電力では、着雪による送電線の断線などが原因とみて、復旧作業を進めています。

輪島市民「早く電気がついてほしい」

停電が続き、住民からは不安の声が上がっています。

輪島市門前の国道沿いでは、雪の重みで倒れた木によって電線が引っ張られ、倒れかかっている電柱もありました。

輪島市では停電が相次ぎ、輪島市大野町にある70代の夫婦が暮らす住宅では、22日午前9時ごろから停電したということです。

厳しい冷え込みが続く中、石油ストーブで暖をとっていますが、炊飯器で米を炊くことができないため、カップ入りの即席めんを食べてしのいでいるということです。

自宅の周りには雪が50センチほど積もっていて、高齢の夫婦だけで雪かきをするのは難しいため、今夜はこのまま過ごすということです。

70代の妻は「こんな風に電気が消えるのは初めてで、夜は何も見えなくなるのでろうそくを準備しました。トイレに行くのも大変なので、早く電気がついてほしい」と話していました。

【除雪作業や雪によるけが】

福井市 70代の男性 除雪作業で転倒し軽いけが

福井市消防局によりますと、22日朝7時ごろ、市内の70代の男性が自宅付近で除雪作業をしていたところ転倒し、首に軽いけがをしたということです。

このほか、福井市内では、21日午後2時ごろ、歩いていた50代の男性が積もった雪で転倒して軽いけがをしていて、市は、除雪や移動の際には十分注意するよう呼びかけています。

石川 輪島市 60代女性 木が倒れけが

消防によりますと、22日午前9時ごろ、石川県輪島市山本町で、60代の女性が除雪作業をしていたところ、近くの木が、雪の重みで倒れて頭にあたり、けがをしたということです。

女性は病院に搬送されましたが、意識ははっきりしているということです。

輪島市では午前中に急激に雪が強まり、「木が倒れている」という連絡が相次いでいるということです。

新潟市「消火栓」雪に埋まる 市民にも除雪協力を呼びかけ

新潟市消防局によりますと、市内の屋外、およそ1万5000か所に消火栓が設置されていますが、今回の大雪で、その多くが雪に埋まっていて、消火活動の妨げになりかねない状況だということです。

このため、22日朝から市内に8つある消防署の職員が除雪作業を進めています。

このうち新潟市江南区では、消防職員が「消火栓」と書かれた標識を頼りに除雪を進め、消火栓を探し出しました。

すべての消火栓の除雪を終えるには数日かかる見通しだということで、消防局では、市民にも協力を呼びかけています。

消火栓は、「消火栓」と書かれた赤いポールの付近にあり、ポールには消火栓がある方向と距離が書かれているということです。

新潟市消防局警防課の落合一行課長補佐は「消火栓は1分1秒を争う場面で使用します。もし消火栓が自宅の近くにあれば、市民の皆さんにもひとかきしてもらえると大変助かります」と話していました。

富山県 “車での不要不急の外出は控えて”

22日未明、急激に雪の降る量が増え、「顕著な大雪に関する気象情報」が発表された富山県は、大雪対策本部会議を開き新田知事が、大雪の影響で交通障害が発生するおそれがあるとして、車での不要不急の外出は控えることなどを呼びかけました。

富山県は22日午前9時半から、県防災危機管理センターで大雪対策本部会議を開き、気象台や富山河川国道事務所などの担当者が出席しました。

この中で、新田知事は「過去には大規模な立往生が発生したので、引き続き関係機関と情報共有して被害の未然防止に最大限努めたい」と述べました。

そのうえで、県民向けに、
▽車での不要不急の外出は控えること
▽企業は臨時休業や時差出勤などを実施すること
▽運送事業者や荷主は道路の規制情報を確認し、配送計画を見直すこと
▽除雪作業や屋根の雪下ろしをする際は、安全に十分注意すること
などを呼びかけました。

このほか、富山河川国道事務所の担当者は「予防的に通行止めをして集中除雪をする場合がある。やむをえず外出する場合は、安全のための装備を十分にして交通情報を確認してほしい」と呼びかけていました。

福岡県 JR香椎線 線路に砂流れ込み 一時運転見合わせ

JR九州によりますと、22日午前11時ごろ、福岡市東区奈多で、香椎線の線路に大量の砂が流れ込んでいるのが見つかりました。海からの強風にあおられて沿線の海岸の砂が運ばれたと見られ、線路脇には高さおよそ3メートルの砂の山ができていて、作業員が重機などを使って砂を撤去していました。

香椎線は22日、砂の影響で、西戸崎駅と雁ノ巣駅の間の上下線で、午前11時から午後4時までの5時間にわたって運転を見合わせました。

気象台によりますと、福岡市では22日午前10時半すぎに16.4メートルの最大瞬間風速を観測するなど、冬型の気圧配置の影響で風が強まっていました。