来年度予算案 112兆700億円程度で最終調整 2年連続110兆円超え

大詰めを迎えている来年度・2024年度予算案の編成作業で、政府は、一般会計の総額を112兆700億円程度とする方向で最終調整に入りました。過去最大だった今年度の当初予算は下回るものの、2年連続で110兆円を超え、財源の3割以上を国債に頼る厳しい財政状況が続く見通しです。

関係者によりますと、政府は来年度予算案の一般会計の総額を112兆700億円程度とする方向で最終調整に入りました。

過去最大だった今年度の当初予算を2兆3100億円程度下回るものの、2年連続で110兆円を超えて過去2番目の規模となります。

▽高齢化による給付の増加などで、社会保障費が37兆7200億円程度と今年度の当初予算より8500億円程度増えるほか、
▽将来の防衛力強化に充てる資金を除いた防衛費も7兆9200億円程度と今年度の当初予算を1兆1300億円程度上回る見込みです。

さらに、
▽これまで発行した国債の償還や利払いに充てる国債費は、長期金利の上昇を反映して1兆7600億円程度多い27兆100億円程度とする方向です。

一方、通常の予備費とは別に今年度の当初予算で5兆円を計上していた物価高騰などに備えた予備費は、来年度は4兆円減額して1兆円とする見込みです。

歳入では、税収について、補正予算段階の今年度の見通しとほぼ同額の69兆6100億円程度を見込んでいますが、税外収入を加えても不足する34兆9500億円程度は新たに国債を発行してまかなう計画です。

新規の国債発行額は減るものの、財源の3割以上を国債に頼る厳しい財政状況が続く見通しです。