ロシア外務次官“平和条約交渉など 日本と対話の見通しない”

ロシア外務省のルデンコ外務次官はウクライナ侵攻を受けて日本側がロシアに制裁を科していることに反発し、「本格的な2国間の対話は不可能だ」と述べ、日本との北方領土問題を含む平和条約交渉などを続けることは難しいとの認識を改めて示しました。

インターファクス通信は16日、ロシア外務省で日本などアジア太平洋地域を担当するルデンコ外務次官とのインタビューを報じました。

このなかでルデンコ次官は、ウクライナ侵攻以降、日本が科している制裁について、「岸田政権がロシアを敵視する政策を放棄しないかぎり、本格的な2国間の対話は不可能だ。われわれも最も厳しい対抗措置をとり続ける」と反発しました。

その上で、「友好と協力に関する条約締結について、日本と対話を続ける見通しはない」と述べ、日本との北方領土問題を含む平和条約交渉などを続けることは難しいとの認識を改めて示しました。

ロシアは去年、日本との平和条約交渉を中断すると一方的に表明していて、両国関係は冷え込んだ状態が続いています。

一方、ルデンコ次官は両国の実務的なやりとりまでなくなっているわけでないとした上で、空席となっているロシアの駐日大使が近く着任するとの見通しを示しました。