日本とASEANの特別首脳会議 本格的討議へ 成果は共同声明に

日本とASEAN=東南アジア諸国連合の特別首脳会議は17日から本格的な討議が行われ、経済や安全保障などをテーマに各国の首脳が意見を交わし、成果を共同声明などにまとめる見通しです。

日本とASEANの特別首脳会議は16日夜、各国の首脳が参加し、東京 港区の迎賓館で行われた晩さん会で開幕しました。

この中で岸田総理大臣は「1か国では解決困難な複合的危機の時代に、互いの強みを持ち寄って、さらなる活力を生む強い経済を作り、共に成長したい」と述べ、経済や安全保障など幅広い分野での連携強化に取り組む考えを示しました。

首脳会議は17日から都内のホテルで本格的な討議が行われ、経済や安全保障、人的交流などをテーマに各国の首脳が意見を交わし、その成果を共同声明などにまとめる見通しです。

岸田総理大臣としては、中国が海洋進出を強めるなど地域情勢が厳しさを増す中、積み上げてきた両者の関係を土台にASEANとの連携を強化し、地域の平和と安定につなげていきたい考えです。

また、岸田総理大臣は16日に続いて、17日も個別の首脳会談を行い、2国間の関係強化も図る方針です。

インドネシア外相 “経済と安全保障の両輪で日本と協力”

ASEAN=東南アジア諸国連合のことしの議長国で、特別首脳会議にあわせて日本を訪問しているインドネシアのルトノ外相は16日、NHKなどの取材に応じ、「インドネシアにとってもASEANにとっても日本は最も重要なパートナーの1つだ」と強調しました。

そのうえで、日本が今回の首脳会議で安全保障分野での協力を重視していることについて、ルトノ外相は「平和がなければ経済協力や繁栄は成り立たず、経済と安全保障は関連している」と述べ、経済と安全保障の両輪で協力を進める意向を示しました。

そして、「文書で合意したことを具体的な協力としてどのように実行に移し、双方に利益をもたらせるかが大切だ」と指摘しました。