長野 白馬村 土砂流入で住宅などに被害 気温上昇と雨が影響か

長野県白馬村で16日朝、山の斜面から多量の土砂と水が流れ下り住宅などおよそ10棟に被害が出ました。けが人などはおらず、白馬村は、気温の上昇と雨が影響した可能性があるとしています。

16日午前6時すぎ、長野県白馬村北城のみそら野地区で、住宅などに土砂が流れ込んでいると通報がありました。

一帯は、住宅やペンションが点在する地区で、警察によりますと、住宅などおよそ10棟に土砂が流れ込む被害が出ました。

白馬村によりますと、少なくとも住宅1棟は全壊したとみられるほか、複数の建物が床上まで水につかったとみられるとしています。

警察や消防がヘリコプターなどを使って住民の救助に当たり、けが人などはいませんでした。

白馬村は、みそら野地区の一部に避難指示を出していて、避難所にいる15世帯37人について、16日夜は村が手配した宿泊施設で過ごしてもらう予定です。

被害の原因について村は、気温の上昇で雪どけが進んだ上、雨も降ったことから山を流れる沢が増水し、斜面が削れたあとにより広い範囲で崩れた可能性があるとして17日以降、県と現地調査を行う計画です。

長野地方気象台によりますと、白馬村では、午前6時までの24時間雨量は64.5ミリとこの時期としては多く、最低気温も9.4度と平年より13度余り高く、10月上旬並みの暖かさだったということです。

住民「目の前の道路が川のように」

長野県白馬村北城のみそら野地区に住む50代の男性は「雨は激しくなかったが、昨夜はずっと降り続いていた。妻が岩が崩れる音を聞いたので起きてみると、目の前の道路が川のようになっていた。消防からは、『さらに被害が出る可能性があるので、今夜いっぱいは気をつけてください』と言われた」と話していました。