林官房長官“信頼回復 生活直結の政策対応に緊張感持ち臨む”

新たに就任した林官房長官は、自民党の派閥の政治資金パーティーの問題について、岸田総理大臣の指示のもとで政治の信頼回復に取り組むとともに、来年度予算案の編成など、国民生活に直結する政策対応に、緊張感を持って臨んでいく考えを示しました。

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、岸田総理大臣は14日、安倍派の4人の閣僚を交代させる人事を行い、15日、新体制となって初めての閣議が開かれました。

人事に伴い就任した林官房長官は閣議のあとの記者会見で、15日の閣議や閣僚懇談会で政治資金をめぐるやり取りは特段なかったとしたうえで、「岸田総理大臣は先日の記者会見で、政治の信頼回復に向けて自民党の体質を一新すべく先頭に立って取り組んでいくと発言しており、その方針で対応していく」と述べました。

そのうえで「政府としても、予算や税制など国民生活に直結する重要課題が大詰めを迎えており、これに向けて緊張感を持って臨んでいきたい」と述べました。

また、一連の問題の再発防止策をいつまでに具体化するのか問われ「政策集団の件は、実態の把握と原因や課題の抽出を進めることがまず第一だ。今後、この方針に沿って具体化されていくと考えている」と述べました。

盛山文科相「気を引き締めて職務にまい進」

盛山文部科学大臣は、閣議のあとの記者会見で「文部科学行政を前に進めるため、阿部副大臣を含め、政務三役一丸となって気を引き締めて職務にまい進し、少しでも政治に対する信頼を取り戻すことができればと考えている」と述べました。

新藤経済再生相「国民の声に謙虚に耳を傾ける」

新藤経済再生担当大臣は、閣議のあとの記者会見で「国民の声に常に謙虚に耳を傾け、信頼を得られるよう全力を尽くしていく。閣僚チームの一員としてしっかりと対応していきたい」と述べました。

高市経済安保相「課題に一つ一つ真剣に取り組む」

高市経済安全保障担当大臣は、閣議のあとの記者会見で「政治への信頼を損ねる事態となり、自民党所属の政治家として国民に心からおわび申し上げたい。岸田内閣の一員として課題に一つ一つ真剣に取り組み、結果を出すことで、国民に再び政治を信頼してもらい、安心感を持ってもらえるようコツコツと働いていきたい」と述べました。

立民 泉代表「たらい回し内閣」

立憲民主党の泉代表は記者会見で「『たらい回し内閣』だ。辞めたばかりの林前外務大臣が官房長官に復帰し、松本総務大臣がまた戻るなど、岸田総理大臣は次に誰を任命するか怖くてしかたない状況にあるのではないか」と指摘しました。

そのうえで「辞任した松野前官房長官や、辞表を提出した萩生田政務調査会長など政治資金問題の関与が指摘されているすべての議員に対し、記者会見を開いて説明責任を果たせと岸田総理大臣から求めてほしい」と述べました。