科学雑誌ネイチャーの「ことしの10人」に大阪大学の研究者など

科学の分野で重要な役割を果たした研究者などを選ぶ、科学雑誌「ネイチャー」の「ことしの10人」が発表され、オスのマウスのiPS細胞から卵子を作り、子どもを誕生させることに世界で初めて成功した、大阪大学の研究者などが選ばれました。

イギリスの科学雑誌「ネイチャー」は毎年、科学の分野でその年を象徴する重要な役割を果たした研究者などを選んでいて13日、「ことしの10人」を発表しました。

このうち日本から生殖遺伝学が専門の、大阪大学の林克彦教授が選ばれました。

林教授の研究グループはオスのマウスのiPS細胞から卵子を作り、別のマウスの精子と受精させて子どもを誕生させることに世界で初めて成功したことが高く評価されています。

また、核融合の実験で投入したエネルギーよりも多くのエネルギーを発生させることに成功し、核融合が次世代のエネルギー源になる可能性を実証した、アメリカの研究者も選ばれています。

このほか、月の南極付近に無人探査機「チャンドラヤーン3号」を着陸させることに成功したインドの科学者や、アマゾンの森林伐採を減らすことに貢献した、ブラジルの環境相も選ばれました。

ことしは10人のほかに生成AIのChatGPTを取り上げていて、ネイチャーは「初めて『人間以外』をリストに加えた。生成AIは科学の発展と進歩を大きく変えている」としています。