ロシア極東沿海の知事 北朝鮮側と会談 労働者派遣も話し合いか

ロシア極東・沿海地方の知事が12日、北朝鮮側とピョンヤンで会談し、経済協力の拡大について意見を交わしました。国連安全保障理事会の制裁決議に違反する北朝鮮労働者のロシアへの派遣についても、話し合われた可能性があるという見方が出ています。

13日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、11日からロシア極東・沿海地方の代表団を率いて北朝鮮を訪れているコジェミャコ知事が12日、ユン・ジョンホ対外経済相とピョンヤンで会談したと伝えました。

会談では「両国の地域間の経済協力をより高い段階に引き上げるための問題について意見が交わされ、貿易と経済協力に関する議定書が調印された」としています。

コジェミャコ知事は、ことし9月にロシア極東を訪問したキム・ジョンウン(金正恩)総書記と面会し、視察にも同行していました。

今回の議定書の内容は明らかにされていませんが、韓国の通信社、連合ニュースは、ウクライナへの侵攻を続けるロシアで労働力が不足していると言われる中、国連安全保障理事会の制裁決議に違反する北朝鮮労働者のロシアへの派遣についても、話し合われた可能性があるという見方を伝えています。

ロシアと北朝鮮の間では、先月にもコズロフ天然資源環境相がピョンヤンを訪れ、経済や科学技術などの協力拡大で合意したばかりで、軍事分野を含めたロ朝両国の連携強化の動きに関係国は警戒を強めています。