テニス 大坂なおみ「娘のためにプレーしたい」【一問一答】

ことし7月に女の子を出産したテニスの大坂なおみ選手が6日、アメリカでNHKの取材に応じ「今は娘のためにプレーしたい。四大大会でもっと勝って自分ができるすべてを成し遂げたい」と話し、母親として気持ちを新たにプレーを続ける決意を示しました。

元世界ランキング1位 7月に第1子となる女の子を出産

元世界ランキング1位で四大大会を4回制した26歳の大坂選手は、ことし7月に第1子となる女の子のシャイちゃんを出産しました。

去年9月を最後にツアー大会から遠ざかっていましたが、出産後のことし10月に練習を再開し、復帰戦として今月末に開幕する来シーズン初戦にエントリーしているほか、来年1月の全豪オープンで四大大会に復帰する予定です。

大坂選手は6日、練習を続けているアメリカのロサンゼルスでNHKの取材に応じ、気温20度近い過ごしやすい気候のもとコーチとラリーをしたり、サーブの練習を行ったりして軽快な動きを見せていました。

練習後、NHKのインタビューに応じた大坂選手は「コートに立てていることが純粋に幸せ。私は競うことが好きなので、再びトップレベルで競いあいながらプレーできることに興奮している」と復帰に向けた現在の心境を話しました。

「四大大会でもっと勝って自分ができるすべてを成し遂げたい」

復帰後の目標については「もともと自分のためにプレーするというタイプではなかったが、今は娘に世界を見せてあげたいと思うし、彼女のためにプレーしたい。パリオリンピックでもプレーしたいし、四大大会でもっと勝って自分ができるすべてを成し遂げたい」と再び世界のトップを目指す考えを示しました。

大坂選手は出産前の去年12月の段階で選手として復帰することを決めていたということで「妊娠中はウエイトトレーニングもしたが、つわりがあったのでそんなに高い負荷はかけられなかったし、食べる必要があったので体重もかなり増えた。医師からはとにかく歩くようにと言われてたくさん歩いた」と、妊娠中の生活についても初めて明かしました。

そのうえで「テニス人生の第1章では自分に素直に、本能のままにプレーしてきた。今はテニスをもっと勉強してより深くこの競技のことを知りたいし、感謝してプレーしたい」と話し、母親として気持ちを新たにプレーを続ける決意を示しました。

母としてテニス人生の“第2章”に臨む決意【一問一答】

ことし7月に女の子を出産した大坂なおみ選手が、アメリカでNHKの取材に応じました。

母としてテニス人生の“第2章”に臨む大坂選手の決意が込められた一問一答です。

Q.テニスコートに戻ってきて感じることはありますか?

A.とても緊張しているのと同時に幸せを感じていて、とてもわくわくしている。

そういうすべての感情が入り交じっている。

Q.その感情にどう向き合っていますか?

A.一日一日、その瞬間のことを考えるようにしている。

コントロールできるのは自分自身のことだけで、今はただコートに立てていることを幸せに感じている。

Q.テニスコートは自分を幸せにできる場所ですか?

A.そうね、3歳のころからテニスをプレーしてきたから。

あと何というか、私は娘の成長を楽しみにしているし、選手として一生プレーできるわけではないことはわかっているから、人生において何が大切かというのを、テニスを通して娘に見せてあげたいのだと思う。

Q.ツアーに戻ると決めたのはいつですか?

A.正直に言うと、去年の12月には決めていた。

その年の9月にあった東レパンパシフィックオープンを最後に大会から遠ざかっていて、しかも途中棄権というとても悲しい思いをしていたので、それを最後にはしたくなかった。

Q.コートはあなたの一部で家のようなところ?

A.そうね。

他の選手がプレーしているのを見るのは本当につらかったし、見ないようにしていた。

でもウインブルドン選手権には夢中になった。

来年そこでプレーすることにとてもわくわくしていて、これから先が楽しみになった。

Q.妊娠中はどんなトレーニングを?

A.医師からはとにかく歩くように言われたから、たくさん歩いたり階段を上り下りしたりしていた。

ウエイトトレーニングもしたけど、つわりがあってそんなに負荷はかけなかった。

何かを食べ続けないといけなくて、結果的につわりの症状はなくなったけど体重はかなり増えた。

Q.母としてコートに戻ることについて、これまでと違いは?

A.どう表現すればいいかわからないけど、これまでも自分のためにプレーすることが得意ではなかった。

だから、シャイの面倒を見ないといけないという責任感や、彼女に世界を見せたいという気持ちが心地よかったし、彼女のためにプレーしているような気持ちだ。

Q.シャイとは何をして遊ぶのがお気に入り?

A.彼女との時間はすべてが楽しい。

彼女は好奇心旺盛で、何でも見てみようとする。

だから彼女にいろんなものを見せるために抱き上げて歩かせたりしている。

Q.テニスボールがおもちゃになるのでは?

A.そんなことないの。

なんでもかんでしまうから、テニスボールもかんじゃうと思う。

あまりいいことじゃないけど。

あとはくるくる回るキューブみたいなものが好き。

Q.大きくなったらテニスをしてほしい?

A.プロとしてはプレーしてほしいとは思わない。

ただ、スポーツは多くのことを教えてくれるから、ひとつのスポーツとしてプレーしてほしい。

Q.復帰に向け、何が楽しみで何にを成し遂げたい?

A.また競争の中でテニスができることにわくわくしている。

プレーした最後の2年はコロナ禍でファンを見ることができなかったから、コートでたくさんのファンやたくさんの人に会えるのはとても興奮すると思う。

自分ができることはすべて成し遂げたい。

もっと四大大会で勝ちたい。

全仏オープンやウィンブルドン選手権にもっと出たいし、パリオリンピックでもプレーしたい。

Q.あなたの新章が始まりますが、どういう選手になりたい?

A.もっと試合を深く理解する選手になりたいと思っている。

第1章では本能のままにプレーしていたけど、今は試合をもっと勉強したいと思っていて、コーチはノートをとるのが得意だから私にとってとてもいい。

試合をより深く知って、試合ができることに感謝をしたい。

日本のファンへのメッセージ

こんにちは、大坂なおみです。

復帰にわくわくしているし、ファンのみなさんに会えるのがとても楽しみです。

いつも応援ありがとうございます。

ここから第2章が始まります。

ありがとうございます。