バイデン大統領 「プーチン大統領を勝たせない」予算承認要請

ウクライナへの軍事支援を巡りアメリカ議会で新たな予算が承認されず、年末までに枯渇するという見通しが明らかになる中、バイデン大統領は「プーチン大統領を勝たせるわけにはいかない」と述べ、議会に迅速な対応を強く求めました。

アメリカのバイデン政権は、ロシアによる侵攻が続くウクライナへの軍事支援を巡り、議会が新たに予算を承認しなければ年末までに枯渇するという見通しを明らかにしています。

バイデン大統領は6日、会見し「プーチン大統領がウクライナを掌握できずにいるのは、われわれが支援しているからだ」と訴えました。

そのうえで「プーチン大統領を勝たせるわけにはいかない。われわれが支援しなければ世界のほかの国々がどうするのか、考えてほしい」と述べ、ウクライナへの最大の支援国アメリカの役割を強調し、議会に対して年末の休会を前に予算を承認するよう強く求めました。

バイデン政権は、ことし10月にウクライナやイスラエルに対する支援などとして連邦議会に対してあわせて1000億ドル以上の緊急予算を要請しましたが、野党・共和党は、メキシコとの国境管理の強化を進めることが条件だとしていて協議は難航しています。

バイデン大統領は会見で、国境管理を巡って共和党側に一定の譲歩をする考えも示しましたが、事態の打開につながるかは不透明です。