プーチン大統領 核開発の展示物視察 “核大国の指導者”強調か

ロシアのプーチン大統領が核兵器開発に関する展示物を視察したとする映像が国営テレビを通じて公開され、来年3月に予定されているロシアの大統領選挙を前に、核大国を率いる指導者の姿を強調するねらいもあるとみられます。

ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は4日、首都モスクワで開かれている大規模な博覧会に初めて訪れました。

この博覧会はプーチン政権のこれまでの業績を誇示する内容が中心で、このうち、プーチン大統領は国営の原子力企業ロスアトムのブースで、旧ソビエト時代からの核兵器開発に関する展示物を視察しました。

国営テレビはプーチン大統領が核実験のための設備を紹介するコーナーを訪れ、「核のボタン」とされる展示物について説明を受ける様子などを伝えました。

ロシアでは来年3月に大統領選挙が行われる予定で、プーチン大統領は今月にも通算で5期目となる立候補を表明する見通しだとロシアのメディアが伝えています。

プーチン政権としては、大統領選挙を前に核大国を率いる指導者の姿を強調するねらいもあるとみられます。

一方、プーチン大統領はボランティア活動を行う人々の表彰式にも出席し、ウクライナへの軍事侵攻を支える人々をたたえました。

国民が結束して軍事侵攻を支持していると印象づけたい思惑もあるとみられます。