恒大グループ 会社の清算 結論を来年1月に延期 香港の裁判所

経営危機に陥っている中国の不動産大手「恒大グループ」の経営の先行きに関心が集まっています。債務の返済をめぐり、一部の債権者が会社の清算を申し立てていたのに対し、香港の裁判所は結論を来年1月に延期することを決め、次回の審理での判断が焦点となります。

中国の不動産大手、「恒大グループ」は、債務の返済をめぐる債権者との交渉が難航し、一部の債権者が香港の高等裁判所にあたる高等法院に会社の清算を申し立てています。

ことし10月の審理で、高等法院は「次回までに債務の再編計画を提示できなければ、清算を命じる可能性が極めて高い」としていました。

しかし、4日の審理で、恒大側は債務と自社や子会社の株式を交換するなどの新たな債務の再編案を提案したことを明らかにし、高等法院は判断に時間が必要だとして結論を来年1月29日に延期しました。

清算命令が出された場合は、選任された管財人のもとで資産売却に向けた準備などが進められる見通しですが、命令によって、香港に加え中国本土にある資産も売却の対象になるかは不透明です。

次回の審理で高等法院がどのような判断を示すのか、また、恒大側の新たな提案で債権者側との交渉が進展するかが経営の行方の焦点になります。