「今年の一皿」に「ご馳走おにぎり」華やかさ話題 専門店も

ことしの世相を反映した象徴的な食を選ぶ「今年の一皿」に、具材をふんだんにのせた「ご馳走おにぎり」が選ばれました。見た目の華やかさがSNSを中心に話題となり、専門店の出店も相次いだことなどが理由だということです。

「今年の一皿」は、食に関する調査などを行う企業がグルメサイトの検索数や消費者へのアンケートなどから毎年、この時期に発表しています。

ことしは具材をふんだんにのせた「ご馳走おにぎり」や、輸入小麦の代わりに国産の米粉を使った「米粉グルメ」、中国による日本産の水産物の輸入停止などで影響を受けた「ホタテ」、そして海ではない場所で魚を育てる「陸上養殖魚」が候補となり、選考の結果「ご馳走おにぎり」が選ばれました。

見た目の華やかさからSNSなどで話題となったほか、飲食店で握りたてを味わうスタイルが広がって専門店の出店が都市部を中心に相次いだことが主な理由だとしています。

さらに、おにぎりの消費への支出額は増加傾向で、海外でもONIGIRIの名で販売され、日本の伝統的な食文化が浸透しつつあることも理由に挙げています。

「外食で味わうことでお米の消費拡大につながれば」

ぐるなび総研の市川萌乃さんは「おにぎりそのものは日本人にとってとても馴染みのあるメニューだったと思いますが、これを家で作って食べたり買ったものを持ち帰って食べたりするのではなく、外食で味わうことで、よりお米の消費拡大につながればと考えています。そして、ご馳走おにぎりが米食のよさを再認識させて、日本の伝統的な食文化が日本はもちろん、海外にも浸透して定着するのではないか」と話しています。

また「ことしの世相として、新型コロナが5類に移行したことによって人流が回復し、さらにインバウンドの外食費や飲食費がコロナ禍前を上回ったことで、外食産業復活の年になったと考えています」としています。

約40種類のおにぎり販売 店内で食べることもできる専門店

都内で2店舗を展開する専門店「おにぎり戸越屋」では、しゃけや昆布といった定番からユニークな具材を使った商品までおよそ40種類のおにぎりを販売しています。

このうち、東京・渋谷で去年1月に開店した店舗では、ショーケースに並べられた商品を購入するだけでなく、店内で握りたてのおにぎりを食べることができます。

ショーケースで販売する商品は210円から290円、店内で食べる握りたてのおにぎりは250円から650円で販売されていて、店には、サラリーマンや高校生などの若い世代に加えて、外国人の観光客もよく訪れるということです。

店内でおにぎりを食べていた女性客は、「朝、お米が食べたくておにぎり屋さんを見つけて入りました。見た目的にもすごくおいしそうでSNS映えしそうな感じです」と話していました。

また、一緒にいた男性客も「何かのSNSには載せるかもしれないです」と話していました。

この専門店では、おにぎりのブームに乗り、今後も店舗数を増やしたいとしています。

東京 新宿のおにぎり専門店には連日多くの客

東京・新宿にあるおにぎり専門店「おにぎりまんま」では、「サケ」や「すじこ」、「たらこ」など55種類の具材から好きなものを選んでトッピングできるのが特徴で、おにぎり1つ当たり350円から700円ほどで提供しています。

ことし1月にオープンしてから連日多くの客が訪れる人気ぶりだということで、4日も次から次に客が訪れていました。

20代の女性は「SNSで豊富な具材のおにぎりが評判になっていたので、友人と食べにきました」と話していました。

また40代の男性は「自宅で食べようと思っても、これほどおいしいおにぎりは作れないので、店に足を運んで何度も食べに来ています」と話していました。

「おにぎりの人気が続くように頑張っていきたい」

「ご馳走おにぎり」が「今年の一皿」に選ばれたことについて、橋本信伍店長は「この店もオープンしてから行列ができるほどの予想以上の反響ぶりで『今年の一皿』に選ばれたことを素直にうれしく思います。ことしだけではなく、来年も再来年もおにぎりの人気が続くように頑張っていきたいです」と話していました。