ガザ地区での戦闘休止は7日連続に さらに延長されるのか焦点

イスラエルとイスラム組織ハマスによるガザ地区での戦闘休止は、11月30日に、さらに期間が1日延長され7日連続となり、ガザ地区で拘束されていたイスラエル人の人質8人が解放されました。
戦闘の休止は日本時間の12月1日午後2時までの見通しで、関係者による働きかけで、さらに延長されるのかが焦点となっています。

イスラエルとガザ地区を実効支配するハマスは11月24日から戦闘を休止し、29日までの6日間で、
▽ハマス側がガザ地区で拘束していたイスラエル人と外国籍の人質、合わせて97人を解放した一方、
▽イスラエルも刑務所に収容していたパレスチナ人210人を釈放しました。

戦闘休止の期限が迫った30日朝、双方は期間を1日延長することで合意し、イスラエル軍は30日夜、ガザ地区で拘束されている人質のうち、新たにイスラエル人8人が解放されたと発表しました。

また、ロイター通信によりますと、イスラエルの刑務所に収容されていたパレスチナ人30人も釈放されたということです。

今回の合意に基づいての戦闘休止は7日連続となっていますが、現地時間の1日朝、日本時間の12月1日午後2時までの見通しで、エジプト政府は30日、「戦闘休止をさらに2日間延長すべく、エジプトとカタールによる接触が続いている」とする声明を発表し、仲介役の両国がイスラエルとハマスに働きかけていることを明らかにしました。

また、アメリカのブリンケン国務長官はイスラエルを訪問してネタニヤフ首相らと会談したほか、パレスチナのヨルダン川西岸ではアッバス議長と会談し、戦闘休止をさらに延長するよう求めたということです。

ブリンケン長官は記者会見の中で、ハマスが人質の解放に応じなくなった場合、ネタニヤフ首相が軍事作戦を再開する意向であることを明らかにしました。

そのうえで、ブリンケン長官は「作戦再開の前に罪のないパレスチナ人の犠牲を最小限に抑える計画を実施しなければならない」と述べ、ガザ地区南部などに安全地帯を設けることなどをネタニヤフ首相に求めたということです。

戦闘再開による人道危機の拡大が懸念される中、交渉を通じて休止期間が延長されるのか、焦点となっています。