日大アメフト部 廃部の方針撤回求め 現役部員が要望書提出

日本大学がアメリカンフットボール部の薬物事件を受けて部を廃部にする方針を固めたことについて、29日、アメリカンフットボール部の現役部員13人が方針の撤回を求めて180人分の署名を添えた要望書を大学に提出しました。

日本大学アメリカンフットボール部をめぐる薬物事件で、これまでに部員3人が逮捕されたことなどを受けて、28日、大学の競技スポーツ運営委員会でアメリカンフットボール部を廃部にする方針が示され、今後、学内の手続きを経て正式に決定される見通しです。

こうした中、現役部員13人が29日、都内の大学本部を訪れ、方針の撤回を求めて180人分の署名を添えた要望書を提出したことが大学への取材でわかりました。

大学側は競技スポーツ部の職員が対応し、訪れた部員から意見を聞いた上で、大学として廃部の方針を決定するまでの経緯を説明したということです。

また、方針が正式に決まったあとに部員に対して説明会を開く予定だとしています。

「大学側 廃部決定で“退会”に」関東学生連盟

一方、事件を受けて関東学生アメリカンフットボール連盟は、来シーズン、日本大学を上位チームで戦う「TOP8」から下位チームで戦う「BIG8」に降格させることを決めていますが、連盟は廃部となればチームは「退会」となるとしています。

1940年創部で大学日本一を21回成し遂げた名門チームが大学アメフト界から消えることになります。

関西学院大 アメフト部「言葉で表せないほどの衝撃」

大学日本一を決める「甲子園ボウル」で日本大学と数々の名勝負を演じてきた関西学院大学アメリカンフットボール部は「複数の逮捕者が出ているとはいえ、特定の学生の事案なのか、チーム全体で責任を負うべきことなのか、警察の捜査による最終結果が出ていない段階で、日本大学がこれほど歴史のある部を廃部とする決定をしたという報道に同じく大学スポーツに携わるものとして驚いています。日本におけるアメリカンフットボールの歴史をともに築いてきた日大フェニックスがなくなるということに、残念という言葉で表せないほどの衝撃を受けています」とコメントしています。