岩手県産小麦から「かび毒」検出 「JA全農いわて」が会見

岩手県産の小麦「ナンブコムギ」から「かび毒」が検出された問題で、29日「JA全農いわて」が会見し、問題となった小麦は400トン余りが菓子店などに流通したと発表しました。これまでのところ健康被害は確認されていないということです。

JA全農いわてが販売した岩手県産の小麦「ナンブコムギ」からおう吐などを起こすおそれがある「かび毒」が基準値を超えて検出され、小麦粉などを使った菓子店が製品を自主回収するなど影響が広がっています。

JA全農いわては29日、盛岡市で記者会見し「かび毒」が検出された小麦は北上市にある「藤根ライスセンター」が販売した2022年産のナンブコムギだったと発表しました。

この施設が販売した2022年産のナンブコムギは、去年9月から今月20日までの間に合わせて711トンで、県内と県外の合わせて3社の製粉会社に販売され、このうち404トンが小麦粉に加工され出荷されたということです。

また、これまでのところ健康被害は確認されていないとしています。

残りの307トンは、JAの倉庫に保管されていて、JAはすべて廃棄するとしています。

JAはほかの小麦についても今後、検査を行うほか、これまでの管理状況や栽培記録などを調べ、かび毒が発生した原因を特定するとしています。

JA全農いわての佐竹雅之副本部長は「消費者、取引先に多大なる迷惑とご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げます。今後、消費者の皆様の健康を最優先に再発防止策を徹底し、食の安全確保に努めます」と陳謝しました。