河野デジタル相 審議中にスマホ操作で陳謝 “自身のミス”

河野デジタル大臣は、27日の委員会審議で、スマートフォンで検索しながら答弁しようとし、委員長から注意を受けたことについて、自身のミスだったとして陳謝しました。

河野デジタル大臣は、27日の参議院予算委員会で、スマートフォンで検索をしながら答弁しようとし、末松委員長から、審議中のスマートフォンの使用は認められないと注意を受けました。

これについて河野大臣は28日の閣議のあとの記者会見で「スマホを使ったのは私のミスで、おわびを申し上げる」と陳謝しました。

一方、記者団からデジタル化の推進を担当する大臣として、どう受け止めているか問われたのに対し「国会のことなので国会にお尋ねください」と述べました。

参議院では、国会のデジタル化の一環として、今の臨時国会から委員会審議で本格的にパソコンやタブレット端末を使えるようになりましたが、スマートフォンは手元で操作しやすく、使用頻度も高くなりがちで質疑の妨げになりかねないなどとして禁止されています。

28日の参議院予算委員会に先立って行われた理事会では、野党側がルールを徹底するよう求めたのに対し、与党側は改めて周知する考えを示しました。

自民 世耕参院幹事長「各党で合意ならスマホ解禁も」

自民党の世耕参議院幹事長は、記者会見で「各委員会でパソコンやタブレット端末を使って議事に関係することを調べることはよいと、与野党が合意しているので基本的にはそのルールに従うべきだ。タブレット端末とスマートフォンは画面の大きさ以外にどのような差があるのかという議論はあると思うので、各党各会派で合意を形成し、問題がないのであれば解禁すればよいと思う」と述べました。

立民 岡田幹事長「簡単に認められる話ではない」

立憲民主党の岡田幹事長は記者会見で「必要があれば議院運営委員会でしっかり議論すればいい。ただ、質疑中にスマートフォンで検索して答えを見つけるとなれば、当然、質疑の時間は制約されるので、簡単に認められる話ではない」と述べました。

公明 佐藤国対委員長「使い方を話し合えば解禁できるのでは」

公明党の佐藤国会対策委員長は、記者団に対し「答弁に資するためにスマホを使おうとしたのであれば、ルールの問題であり、どういう使い方を認めるのかきちんと話し合えれば解禁できるのではないか。どういうルールにしていくのか各党各会派で議論していく必要はある」と述べました。

国民 玉木代表「解禁の方向で見直すべき」

国民民主党の玉木代表は記者会見で「事実関係を調べてより正確な答弁をすればいいので、スマートフォンの使用を禁止する理由が全く分からない。DXに逆行し、後ろ向きだというメッセージになる」と述べました。

そのうえで「自民党の小泉元環境大臣からけさ連絡をもらったが、国会のルールは議院運営委員会で決めているので、再度議論を活性化させる意味でも有志の議員で検討したい。デジタル機器についてルールを明確に定めて解禁する方向で見直すべきだ」と述べました。