ハマス イスラエル人など17人を新たに解放 戦闘休止延長が焦点

イスラム組織ハマスは、パレスチナのガザ地区で拘束している人質のうちイスラエル人などの17人を26日新たに解放しました。これに対して、イスラエルも刑務所に収容していたパレスチナ人39人を釈放していて、今後は人質のさらなる解放と戦闘休止の延長が実現するかが焦点となります。

イスラエルとハマスは、今月24日から4日間、戦闘を休止するのと引き換えに
▽ハマスはガザ地区で拘束している人質50人を解放するのに対して
▽イスラエルは刑務所に収容しているパレスチナ人150人を釈放することなどで合意しています。

戦闘休止から3日目の26日、ハマスは二重国籍の人などを含むイスラエル人14人とタイ人3人の合わせて17人を解放し、イスラエルはパレスチナ人39人を釈放しました。

イスラエルのネタニヤフ首相は26日、アメリカのバイデン大統領と電話で会談しました。

ホワイトハウスによりますと会談では、戦闘の休止やガザ地区への追加の人道支援について議論したということです。

バイデン大統領は、緊急の記者会見でイスラエルの人質が10人解放されるごとに戦闘の休止を1日延長する用意があるとした上で、イスラエルとハマスの合意について「合意が終わるのではなく、継続されることを望む」と述べました。

またネタニヤフ首相もSNSに動画を投稿し、バイデン大統領に「ハマスのせん滅と、ガザが以前の状態に戻らないようにするという目標を全力で実現すると伝えた」と述べ、ハマスをせん滅するまでは、完全な停戦はしないと強調しました。

一方でネタニヤフ首相は、戦闘休止の期間については「1日ごとに、さらに人質10人の解放を可能にする枠組みもある」と述べ、より多くの人質を解放するために休止期間を延長するのは望ましいという考えを示しました。

これに対して、ハマスも26日「このあとも解放される人の数を増やすことで、戦闘休止の期間を延長したい」とする声明を出しましたが、詳しい人数や日数については言及しませんでした。

人質をどのような順番で解放するかや、パレスチナ人の釈放、人道物資の搬入などの条件は不明で、今後は人質のさらなる解放と戦闘休止の延長が実現するかが焦点となります。