新たに江東区の区議2人の自宅などを捜索 東京地検特捜部

ことし4月に行われた東京・江東区の区長選挙をめぐる公職選挙法違反事件で、東京地検特捜部は、柿沢未途前法務副大臣側から選挙の前後に現金を受け取った複数の区議会議員の自宅などを新たに捜索しました。NHKの取材に対し捜索を受けたことを認めた2人の区議は、いずれも違法性を否定していて、特捜部は渡された現金の趣旨などの解明を進めるものとみられます。

ことし4月の江東区長選挙をめぐり、東京地検特捜部は、今月16日に、前法務副大臣で自民党の柿沢未途衆議院議員(52)の江東区の事務所や秘書の自宅などを公職選挙法違反の疑いで一斉に捜索したのに続いて、22日新たに、選挙の前後に柿沢議員の秘書から現金20万円を受け取った複数の区議の自宅などを捜索しました。

NHKの取材に対し捜索を受けたことを認めた2人のうち1人は、同じ時期に行われた区議選の陣中見舞いだったとしています。

また、もう1人は、渡された現金をいったん返却し、選挙後に再び同じ額を柿沢議員が同席した会食の場で自身の当選祝いとして受け取ったということで、2人はいずれも、「区長選挙の買収の意図は感じなかった」と違法性を否定しています。

関係者によりますと、柿沢議員側から現金を受け取った区議の一部は、特捜部の任意の事情聴取に対し、保守分裂の構図となった区長選挙で柿沢議員が支援した木村弥生前区長への応援を求める買収の趣旨があったと認める供述をしているということです。

一方、現金を渡した柿沢議員の秘書は、特捜部に対し「買収にはあたらない」などと説明しているということで、特捜部は、渡された現金の趣旨などの解明を進めるものとみられます。