ビクトル・ベレンコ氏死去「ミグ25」で函館空港に強行着陸

今から47年前の東西冷戦のさなか、旧ソビエト軍の戦闘機「ミグ25」で北海道の函館空港に強行着陸したパイロット、ビクトル・ベレンコ氏が、亡命先のアメリカでことし9月に亡くなっていたことが分かりました。

これはアメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズなどが伝えたものです。

旧ソビエト軍の中尉だったビクトル・ベレンコ氏は、今から47年前の1976年9月、戦闘機「ミグ25」で訓練中、日本のレーダー網をすり抜けて、北海道まで飛行し、函館空港に強行着陸しました。

当時「ミグ25」は旧ソビエト軍の最新鋭機で、東西冷戦のさなかに日本に飛んできたことは世界に大きな衝撃を与えました。

ベレンコ氏は「自由がほしい」と亡命を希望してアメリカに移送され、アメリカ側に軍の内情を語ったと伝えられています。

ベレンコ氏はことし9月、アメリカ中西部イリノイ州の高齢者施設で、病気のため亡くなったということです。76歳でした。