物流業界 商品サイズ小さくし配送を効率化する動き広がる

物流業界では来年4月からのトラックドライバーの時間外労働の規制強化に伴って人手不足が一層深刻になると懸念されています。企業の間では商品のサイズを小さくして配送を効率化する動きが広がっています。

▽大手日用品メーカーの「ユニ・チャーム」は、成人向けの紙パンツを包装する際に内容量を変えずに従来よりも1割ほど圧縮できる技術を開発しました。

紙パンツの素材とゴムを接着剤を使わずに超音波で発生する熱を利用して接合させることで、履き心地の改善とともに商品の圧縮が可能になったということです。

会社によりますと、年間に10トントラックおよそ1000台分の輸送量を削減できる見込みだということです。

ウェルネスケアマーケティング本部の中島武則部長は「この技術のさらなる活用を検討したい」と話しています。

また
▽日用品大手の「花王」は、机の上などを拭く使い捨てのシートについて、商品のパッケージ内の空気を抜いて厚みを小さくしました。

詰め方も工夫することで従来の半分程度の大きさの段ボールで運ぶことができるということです。

会社では10トントラックで1度に運ぶことができる商品の数を、これまでの2倍に増やすことができたとしています。

このほか
▽食品や日用品などを手がける「CGCジャパン」では、食用油のボトルについて内容量を変えずに高さを4センチほど低くした結果、段ボールのサイズを小さくでき配送の効率化につながったということです。