明治神宮大会の高校の部の決勝は、1991年以来3回目の優勝をねらう秋の北信越大会優勝の星稜と、関東大会を制して出場し大会初優勝を目指す作新学院の顔合わせとなりました。
星稜は0対0の4回、2アウトから1年生の5番・服部航選手が初球を捉え、ソロホームランで先制しました。
その後、同点に追いつかれましたが、8回、連続ヒットで1アウト二塁三塁のチャンスを作り、3番のキャプテン、芦硲晃太選手の2点タイムリーヒットで勝ち越しました。
投げては先発のエース、佐宗翼投手が立ち上がりから打たせて取るテンポのいいピッチングで、9回117球を投げ、ヒット6本1失点で完投しました。
投打がかみあった星稜が3対1で勝ち、この大会3回目の優勝を果たしました。
星稜は、巨人やヤンキースなどで活躍した松井秀喜さんを擁して大会を制した1991年以来、32年ぶりの優勝です。
この結果、来年春のセンバツ大会では、北信越地区の出場枠が1つ増え、合わせて3校が選出されることになりました。
作新学院は、1点を追う6回、2アウト二塁のチャンスで、1年生の4番・柳沼翔選手がレフトへタイムリーを打ち同点に追いつきましたが、この1点に抑えられ、大会初優勝はなりませんでした。

野球 明治神宮大会 高校の部 石川 星稜が32年ぶり3回目の優勝
野球の明治神宮大会は、20日に決勝が行われ、高校の部では、石川の星稜高校が栃木の作新学院に3対1で勝ち、3回目の優勝を果たしました。
星稜 芦硲選手「最高の景色だった」
キャプテンの芦硲晃太選手は、3回目の優勝について「みんなでつかんだ勝利だ。野球の基本は楽しむことなのできょうはみんなで楽しんで試合に臨めた」と振り返りました。
また、決勝点となる8回の2点タイムリーについては「エースの佐宗が粘り強く投げてくれている中、1、2番の信頼できるふたりがチャンスを作ってくれたので、絶対に返すという気持ちで打席に入った。抜けた瞬間はうれしかったし、みたことないくらい最高の景色だった」と話しました。
そして今後に向け「新チームがはじまって、秋の日本一を口にして、目標にしてきた。次は甲子園優勝をめざしてやっていきたい」と話しました。
星稜 山下監督「正直実感がわかない」
星稜高校の山下智将監督は「ここまでこれると思わなかったからうれしい。正直実感がわかない。1戦1戦成長するチームなのでもう1試合したい気持ちだ」と話しました。
終盤まで接戦となった試合展開については「序盤、好投手でなかなか点が取れない中で、服部の1点が大きかった。そのあと逆転されなかったのもよかった。いいときの勝ち方だった」と話しました。
キャプテンの芦硲晃太選手が、勝ち越しタイムリーを打った8回の1アウト二塁三塁の場面については、「スクイズもできる場面だが、キャプテンに託したかった。打ってくれてよかった」とたたえていました。
そして「全国の舞台で4試合できて大会に入る前とあとで違うチームになった。もう一度、いちからやり直して、春を迎えられるよう、気を引き締めていきたい」と話しました。
作新学院 小川投手「春に変わった姿をみせたい」
6回1失点と粘り強く投げたものの、惜しくも敗れた作新学院のエース、小川哲平投手は「とにかく勝利に導くピッチングができればと思ってマウンドにあがった。自分の中でボールの精度やキレがもっともっとレベルアップできると思った。試合が始まる前に全員で最後のアウトを取られるまで諦めずやろうと話していたのでそこは徹底してできた」と話しました。
そして今後について「課題も出たので、きょうのピッチングをここで終わらせず、春に絶対レベルアップして変わった姿をみせたい」と力強く話しました。