江東区議 少なくとも3人 買収の趣旨認める供述 公選法違反事件

ことし4月に行われた東京・江東区の区長選挙をめぐる公職選挙法違反事件で、選挙前に柿沢未途 前法務副大臣側から現金を受け取った区議会議員のうち少なくとも3人が、東京地検特捜部の任意の事情聴取に対し、「区長選挙での応援を求める意味があると思った」などと買収の趣旨を認める供述をしていることが関係者への取材でわかりました。柿沢議員側は「区議会議員選挙の陣中見舞いだ」と違法性を否定していて、特捜部は渡された現金の趣旨などの解明を進めるものとみられます。

ことし4月の江東区長選挙をめぐり、東京地検特捜部は16日、前法務副大臣で自民党の柿沢未途 衆議院議員(52)の江東区の事務所や秘書の自宅、それに区議会議員の自宅などを、柿沢議員本人による公職選挙法違反の買収の疑いで一斉に捜索しました。

保守分裂の構図となった区長選挙で、柿沢議員は自民党推薦の候補ではなく木村弥生前区長を支援し、選挙前、陣営を取り仕切るなどしていた複数の柿沢議員の秘書が、少なくとも十数人の区議会議員に現金を渡そうとして、このうち一部が1万円から20万円を受け取っていたことがわかっています。

特捜部は、現金を受け取った区議会議員から任意で事情を聴いていて、このうち少なくとも3人が「区長選挙での応援を求める意味があると思った」などと、現金の授受だけでなく買収の趣旨も認める供述をしていることが関係者への取材でわかりました。

関係者によりますと、現金を渡した柿沢議員の秘書は特捜部に対し、「同時期に行われた区議選の陣中見舞いとして渡したもので買収にはあたらない」などと説明しているということです。

特捜部は、渡された現金の趣旨などの解明を進めるものとみられます。