日本ASEAN防衛相会合 “中国念頭に協力拡充の必要”木原防衛相

日本とASEANの防衛相会合がインドネシアで開かれました。オンラインで参加した木原防衛大臣は中国の海洋進出を念頭に、安全保障分野の協力を拡充する必要があると訴えました。

日本とASEAN=東南アジア諸国連合の防衛相会合はジャカルタで開かれ、木原防衛大臣はオンラインで参加しました。

この中で木原大臣は、中国が海洋進出の動きを強めていることを念頭に、「東シナ海や南シナ海を含め、国際社会は力による一方的な現状変更の試みに直面している。経済的威圧などを通じた影響力の広がりも見られ、安全保障環境は厳しさと複雑さを増している」と指摘しました。

そのうえで、力や威圧による一方的な現状変更を許さない安全保障環境をつくるため、防衛装備品などを提供する新たな枠組みOSAなどを活用し、日本とASEANで防衛協力を継続・拡充するなど、協力関係を新たな段階に進める必要があると訴えました。

また、木原大臣は日本が進める防衛力の抜本的強化について、「専守防衛のもとで行うものであり、他国に脅威を与えるような軍事力を持つことは意図していない」と説明し、理解を求めました。

これに対しASEAN側からも、緊密に連携し、日本が地域の平和と安定に重要な役割を果たすことに期待が示されたということです。