藤井聡太八冠 「竜王」防衛 “盤上に没頭 その感覚を大事に”

将棋界初の八大タイトル独占達成後、最初の防衛戦となった「竜王戦」を制した藤井聡太八冠(21)が記者会見し「タイトルに挑戦して結果を残せたのは大きなことだった。経験の少ない将棋にうまく対応していけるかがこれから1つのテーマになる」と、この1年のタイトル戦を振り返りました。

藤井八冠は北海道小樽市で行われた「竜王戦」七番勝負の第4局で伊藤匠七段(21)に勝利し、将棋界初の八大タイトル独占達成後、最初の防衛戦を3連覇で制しました。

一夜明けた12日、藤井八冠は記者会見で「盤上没我」と揮ごうした色紙を掲げ「盤上に没頭して集中して考えるということです。対局中、常にそういう状態になれるわけではないですが、今回のシリーズではそういう感覚になるところもあったと感じたので、その感覚を大事にしていけたら」と心境を語りました。

ことし新たに3つのタイトルを獲得した藤井八冠は年内のタイトル戦をすべて終え、来年1月以降、「王将戦」などの防衛戦に臨みます。

このことについて「タイトルに挑戦する機会を作り、結果を残せたのは大きなことだったと思います。去年よりも比較的早い段階で定跡から外れる将棋が多かったので、経験の少ない将棋にうまく対応していけるかがこれから1つの大きなテーマになると感じました。序盤以降の急所をつかんで指しこなす力をまずは高めていければと考えています」と話していました。