全国各地で気温低下 12日朝はより冷え込むところが多い見込み

冬型の気圧配置と強い寒気の影響で11日は北日本や東日本を中心に気温が下がり、札幌市など北海道の各地では初雪を観測しました。12日の朝は11日より冷え込むところが多い見込みで北日本では積雪や路面の凍結などに注意が必要です。

気象庁によりますと、冬型の気圧配置の影響で、11日は全国的に北寄りの冷たい風が強まりました。

神戸市では11日未明に15.9メートルの最大瞬間風速を観測し、気象庁は近畿で「木枯らし1号」が吹いたと発表しました。

また、上空にはこの時期としては強い寒気が流れ込んでいて、11日朝は冷え込みが強まり、北海道の各地では今シーズン一番の冷え込みとなり、札幌市や函館市などでは初雪を観測しました。

日中も気温があまり上がらず、札幌市で5.8度、青森市で8.6度、金沢市で12.5度、鳥取市で13.4度などと10日と比べて7度から14度ほど低くなったところがありました。

ここ数日は寒暖差が大きくなっているため体調の管理に注意が必要です。

冬型の気圧配置はこのあと、14日ごろにかけて続くとみられています。

12日の朝も冷え込む見込みで、予想される最低気温は仙台市で5度、東京の都心と名古屋市、京都市で10度、高松市で11度、福岡市で13度などと11日の朝より低くなるところが多くなる見込みです。

気象庁は北日本の日本海側の山沿いを中心に雪が積もるとして、大雪や路面の凍結などに十分注意するよう呼びかけています。

気温が下がっていく時期 ヒートショックに注意を

気温が下がっていく時期に体への影響で注意すべき点を東京都市大学の教授で医師の早坂信哉さんに聞きました。

早坂さんによりますと、気温の変化に体が慣れるのにはおおむね2週間ほどかかるということで「急に寒くなってきたことで血圧があがり、血管に強い負担がかかって脳出血や心筋梗塞などの病気が起こる可能性がある。特に寒くなったばかりの時は注意してもらいたい」と指摘しています。

また、家の中にいても暖かい部屋と寒い廊下や脱衣所などとの温度差で血圧が上下に大きく変動して不整脈やめまい失神などの健康被害が起こる「ヒートショック」への注意が必要だといいます。

特に、風呂場でヒートショックがおこると溺れる危険性もあるといい、早坂さんは「ヒートショックを起こしやすいのは高齢者だが、肥満があるとかタバコを吸う人も要注意だ。また若い人でも目の前が暗くなるようなたちくらみを起こして倒れ大けがをすることもあるので幅広い年齢で注意してほしい」と話しています。

ヒートショックの発生件数は例年、11月ごろから増え12月、1月にピークになるといい対策として、脱衣所やトイレなどの寒い場所を暖房器具であたためること、冷たい廊下やトイレなどではスリッパを履くこと、1枚羽織るなどして寒さから身を守ることが有効だということです。