コロナ 1医療機関平均患者 移行後最少 厚労省“冬の拡大懸念”

新型コロナウイルスの全国の感染状況は、11月5日までの1週間では、1つの医療機関当たりの平均の患者数が2.44人で、前の週の0.85倍となっています。
厚生労働省は「医療機関あたりの平均の患者数は、5類へ移行後最も少なくなったが、冬には感染拡大が懸念されるので、今後も対策を続けてほしい」としています。

厚生労働省によりますと、11月5日までの1週間に、全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から2060人減って、1万2065人となりました。

また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は2.44人で、前の週の0.85倍となりました。

前の週から減少が続くのは9週連続となります。

都道府県別では多い順に、
▽北海道が6.51人
▽長野県が5.84人
▽山梨県が4.78人
▽岐阜県が4.28人
▽愛知県が3.51人などとなっていて、
42の都道府県で前の週より減少しています。

11月5日までの1週間に、全国およそ500の医療機関から報告された、新たに入院した患者の数は1074人で、前の週と比べて4人の減少でした。

厚生労働省は全国の流行状況について、「医療機関当たりの平均の患者数は、新型コロナが法律上5類に移行されてから最も少なくなり、減少傾向にある。ただ、冬には感染拡大が懸念されるので、今後も対策を続けてほしい」としています。

1医療機関あたりの平均患者数(都道府県別)

▽北海道は6.51人
▽長野県は5.84人
▽山梨県は4.78人
▽岐阜県は4.28人
▽愛知県は3.51人
▽福島県は3.33人
▽石川県は3.23人
▽岩手県は3.14人
▽秋田県は3.06人
▽群馬県は2.97人
▽栃木県は2.86人
▽山口県は2.78人
▽佐賀県は2.72人
▽富山県は2.69人
▽鳥取県は2.69人
▽香川県は2.62人
▽青森県は2.6人
▽茨城県は2.58人
▽広島県は2.52人
▽宮城県は2.49人
▽愛媛県は2.46人
▽熊本県は2.44人
▽岡山県は2.4人
▽徳島県は2.35人
▽埼玉県は2.31人
▽和歌山県は2.29人
▽山形県は2.21人
▽静岡県は2.14人
▽沖縄県は2.13人
▽滋賀県は2.1人
▽新潟県は2.09人
▽千葉県は2.05人
▽鹿児島県は2.01人
▽兵庫県は1.96人
▽京都府は1.94人
▽高知県は1.86人
▽宮崎県は1.74人
▽奈良県は1.73人
▽三重県は1.63人
▽島根県は1.63人
▽福岡県は1.58人
▽大阪府は1.54人
▽東京都は1.46人
▽大分県は1.43人
▽神奈川県は1.41人
▽長崎県は1.36人
▽福井県は1.26人

専門家「年末年始にかけ 再び感染者は増える」

国内外の感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎特任教授は、新型コロナについて「現時点では、感染の広がりは収まっているが、流行そのものが終わったわけではない。日本よりも1か月ほど早く秋や冬の時期を迎えているヨーロッパでは、コロナの患者も増えつつあり、日本でも気温が下がる年末年始にかけて、再び感染者は増えると考えられる」と話していました。