外国人ドライバーも! タクシー運転手不足なぜ? 対策は 詳しく

外国人ドライバーも! タクシー運転手不足なぜ? 対策は 詳しく
「グッモーニング!アイムジャスティン・レナード、アイムフロムアメリカ」

ハロー!運転手さんですか?

「はい、うちの会社ではたくさんの外国人ドライバーが活躍(かつやく)しているよ!!」

前は英語の先生をしていたけれど、新型(しんがた)コロナで仕事がへり、ことし4月にタクシーの会社に入ったんだって。

今、バスやタクシーの運転手が不足しているんだ。でも、どうして足りないの?

「オトナも気になるこどもニュース」探検(たんけん)隊のぼく、ニュースター(10さい)が調べてきたよ!


(11月2日 ニュースLIVE!ゆう5時で放送)

タクシーに乗れない!

観光地で有名な京都に行ってきたよ。

すごい、タクシー乗り場に行列ができている!乗りたい人がたくさんいるんだね。

観光をする人にとっては移動(いどう)が便利なタクシーは人気なんだね。

でも地元の人はこまっているみたい…。
地元の人
「地元としてはちょっとしんどいかな。まちを走っているタクシーにもなかなか乗れないから不便」
宮崎県の高千穂町(たかちほちょう)にも行ってみたよ。

この町ではバスが少ないから、タクシーはとても大事な移動方法みたいなんだけど…。
このタクシー会社では、コロナ前は20人いた運転手が、6人も辞めてしまったそうだよ。

タクシーに乗るためにお客さんは1時間待つこともあるんだって…。
タクシー会社のスタッフ
「今前に3名ほどお待ちなので。ちょっと待っていただく形になりますが、いいですか」

お客さん
「いいです」
タクシー会社スタッフ
「毎日こんな感じですね。お客さんに申しわけなく思います」
調べてみると、観光地でも地方でも、タクシーの運転手が足りていないみたい。
どうしてなんだにゅ~。

どうして足りないの?

タクシー業界にくわしい専門家(せんもんか)に聞いてみたよ。

なんで運転手が足りないの?
専門家 牧村和彦(まきむら・かずひこ)さん
「こんにちは、ニュースターくん。新型コロナで、タクシーを利用する人が減ってしまったので、運転手の収入(しゅうにゅう)が少なくなって、辞めてしまう人がたくさん出てしまったんだ。だけど、コロナが落ち着いて今度は利用する人が増(ふ)えたけど、人手が足らなくて対応(たいおう)できないんだよ」

にゅにゅっと発見!【1】

タクシーの運転手が不足する1つめの理由は…新型コロナの影響(えいきょう)で、収入が減ってしまい、運転手を辞めた人がたくさんいたから。
なるほどね~。

じゃあしばらくすればまた増えるんじゃないの?
牧村さん
「ニュースターくん。実はもう1つ理由があるんだ。タクシーの運転手がさらに減ってしまうと心配される『2024年問題』というのがあるんだよ」
えっ、何それ?

ここで解説(かいせつ)!

来年(2024年)4月から、運転手が長く働きすぎないようにルールが変わります。

運転手の健康を守ることが目的ですが、一方で働く時間が短くなることで運転手の収入が減り、辞める人が出る可能性(かのうせい)もあります。

すでに運転手が辞め始めている会社もあるといいます。
牧村さん
「同じ時間働くんだったら、収入のいいトラック運送会社や大手のタクシー会社に仕事を変えようと考える可能性もある。そうなると、小さい会社や地方のタクシー会社の運転手は、さらに足りなくなるんじゃないかと心配されているんだよ」

にゅにゅっと発見!【2】

タクシーの運転手が不足する2つめの理由は…来年4月から、働く時間や収入が減り、辞める人が増える可能性があるから。
牧村さん
「でもね、タクシーの運転手を増やそうとがんばっているところもあるから、調べてきてね」
ありがとう。調べてくるにゅ~!

運転手に外国人の力を

東京の世田谷区(せたがやく)にあるタクシー会社にやってきたよ。

おはようございます~。
ジャスティン・レナードさん
「グッモーニング!アイムジャスティン・レナード、アイムフロムアメリカ」
ハロー!運転手さんですか?
レナードさん
「はい、うちの会社では87人(※)の外国人ドライバーが活躍(かつやく)しているよ!!」

(※10月23日時点)
87人も!!すごいにゅ~!
こちらの会社では、6年前から外国人の運転手の募集(ぼしゅう)を始めたんだって。

今では、全体の約4%が外国人。

25の国と地域(ちいき)から来ているよ。
ここにもいたよ~。

ケニア出身で、研修生(けんしゅうせい)なんだって。
運転手になるためには、「2種免許(めんきょ)」を取って、さらに地域によっては法令や地理などの日本語の試験にも合格(ごうかく)しなければいけないんだよ。

大変~!

この会社では、外国人はおよそ3か月間研修をするんだよ。
ケニアから来た研修生は、日本の道路を覚えるために手書きの地図を作ったんだって。
漢字も上手だね!
ケニアから来た研修生
「五反田(ごたんだ)から東京タワーとか、名前だけでおぼえるのはむずかしいから、自分で地図を作ったほうが覚えやすい。イメージもできるから」
運転手さんたちは、さらに細やかな気遣い(きづかい)など、日本式のおもてなしもしっかりと学んでいるよ。

レナードさんは日本に来てから20年。

前は英語の先生をしていたけれど、コロナで仕事が減ってしまい、ことし4月にタクシー会社に入ったんだって。
お客さんが急に行きたい道を変えても、レナードさんはスムーズに対応ができるよ。

道もしっかり覚えて、カンペキだにゅ~。
レナードさん
「一番楽しいのは、毎日たくさんの人と出会えて、いろいろな人とお話ができること。この仕事はいろいろ大変なこともありますが、がんばらないといけないと思います」
レナードさん、がんばってね~!
このタクシー会社の部長の古舘博幸(ふるたち・ひろゆき)さんは、これからも外国人の運転手を増やしていきたいと話していたよ。

また、働きやすい仕事場にすることで、外国人だけでなく女の人や若(わか)い人も増えて、“いろいろな人材が集まる会社”になったんだって。

前と比べて、運転手の平均(へいきん)年れいは5さい若くなったそうだよ。

若い人が来てくれるのは良いことだにゅ~。タクシー会社も運転手さんを増やそうとがんばっているんだね!

「ライドシェア」も

ほかにも、運転手が足りないのを何とかしようと、一般(いっぱん)の人が自分の車を使って有料でお客さんを運ぶ「ライドシェア」というサービスのことも話し合われているんだ。

利用する人にとってはタクシーよりも安く利用できることが多いし、運転する人にとっては好きな時間に働けるという良い点があるんだ!

でも一方で、安全をどう守っていくのか、事故(じこ)があった場合にだれが責任(せきにん)をとるのかなど、考えていかなければいけない点もあるんだにゅ…。
調べてみて、ぼくたちを乗せてくれる運転手さんへの感謝(かんしゃ)の気持ちをこれから伝えていきたいと思ったにゅ~。
ぼくらが安心して利用できる運転手が1人でも増えたらいいな!
ここでおさらいクイズです。ぜひチャレンジしてみてね!

動画はこちらから

(11月2日 ニュースLIVE!ゆう5時で放送)