中国 上海の国際見本市に米政府機関が初出展 “前向きな動き”

中国・上海で開かれている輸入品などを集めた大規模な国際見本市に、アメリカの政府機関が初めて出展し、両国が11月中旬の開催で原則合意した米中首脳会談に向けた前向きな動きと受け止められています。

中国が輸入拡大を目指して上海で開催している「中国国際輸入博覧会」で6日、アメリカ農務省などがアメリカ産のワインや牛肉を紹介するパビリオンを出展するのを記念した式典が行われました。

この中でアメリカ農務省の高官は「アメリカとのビジネスは中国の人たちの食料安全保障のニーズにこたえるだけでなく、地球規模の持続可能性にも貢献できる。両国間の貿易のさらなる促進を楽しみにしている」とあいさつしました。

この輸入博覧会にアメリカの政府機関が出展するのは初めてで、上海の対外交流団体のトップは「心待ちにしていたアメリカのパビリオンがオープンし、非常にうれしい」と述べて歓迎しました。

米中両国は、安全保障分野や半導体などの先端技術をめぐって対立が続いていますが、11月中旬にアメリカのサンフランシスコで開かれるAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議にあわせて米中首脳会談を行うことで原則合意していて、パビリオンの出展も会談に向けた前向きな動きと受け止められています。